ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 分類でさがす > 4町政情報 > 町政情報 > 町長の部屋 > > 町長の部屋 > 令和元年6月定例会 青野町長冒頭挨拶

令和元年6月定例会 青野町長冒頭挨拶

印刷用ページを表示する 更新日:2019年5月1日更新
令和元年6月定例会 青野町長冒頭挨拶
(令和元年6月3日)

(はじめに)
 皆さん、おはようございます。
本日ここに、「令和」という新しい時代を迎え初めての美咲町議会6月定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては公私御多忙の中、全員の御出席をいただき、敬意と感謝を表します。
今定例会は、私にとりまして、昨年12月の町長就任から約半年を迎える節目の議会となります。就任以来お支えいただいた町民、議員の皆さんへの御報告として、これまでの私の取組、町政上の課題と見通しについて申し述べさせていただきます。

(「小規模多機能自治」の実現に向けて)
 まず、「小規模多機能自治」の実現に向けた取組について申し上げます。
私は、就任以来、「人 輝くまち みさき」という考えの下、「地域が主役のまちづくり」、「地域の課題を自ら克服していくまちづくり」の必要性を訴えているところです。
 できるだけ早い時期に、小さな規模ながらも、様々な機能をもった、地域運営の仕組み、いわゆる「小規模多機能自治」を、地域の皆さんと一緒に創っていかなければならないと考えています。
そのための取組の一つとして、6月から8月にかけて、美咲町社会福祉協議会と一緒に、13の旧小学校区単位で住民座談会を開催します。
(1)「私たちの地域の良いところ 地域自慢」
(2)「地域での困りごと、気になっているところ」
(3)「私たちの地域の5年後、今からちょっとず
つできそうなこと」
をテーマに、各地域の皆さんと率直に話し合いたいと考えています。
 若い方から年配の方まで、男女を問わず多くの方の参加をお願いします。

(公共施設の再整備について)
「小規模多機能自治」による地域コミュニティの再編と合わせ、公共施設の再整備も進めてまいります。今後の人口減少や収入減少を見据えると、現在、町内にある施設をすべて維持していくことは不可能です。美咲町では合併以来、旧3町が保有していた公共施設の多くをそのまま維持してきましたが、今後は地域にとって真に必要な施設を集約・複合化し、規模を収縮しつつも、住民の皆さんに必要なサービスを提供し、便利で住みやすい町にすることが必要です。
 その第一弾の取組として、旭地域において、誰もが集まりコミュニケーションの輪が広がる場所づくりのため、地域の方々の声を聞かせていただきながら、旭地域の今後のまちづくりと公共施設の在り方について検討してまいります。

(保険・医療、福祉について)
 次に保険・医療、福祉についてです。
 まず、国民健康保険の関係では、生活習慣病の発症や重症化予防を目的として行っている「特定健診・特定保健指導」が今年も7月から始まります。自らの健康状態を正しく理解し、生活習慣を改善していくために大変重要なものですが、平成29年度実績で、「特定健診」の受診率は
39.3%、「特定保健指導」の実施率は
11月9日%にとどまっており、必ずしも高いとは言えない状況です。今定例会に上程した補正予算にも関連の費用を計上していますが、受診率の向上を目指し、より積極的な受診勧奨を進めていきます。また、町民の皆さんにおかれましても、これを機に受診いただきますようお願いいたします。私もメタボリックが疑われますので、今後は日々の健康管理を徹底してまいります。
 続いて、平素からの健康づくりに関連するものを御説明いたします。
まず、「乳幼児のむし歯予防について」です。健康で生活するためには、食べることは基本であり、歯の健康は重要不可欠です。そして、乳幼児期から虫歯にならないようにすることは、私たち大人の使命であり大切なことです。
この度、乳幼児とその親を対象に、むし歯予防のためのおやつの食べ方、上手な歯磨きの仕方などを分りやすく解説した美咲町独自のリーフレットを作成することといたしました。リーフレットの内容については、歯科医師の先生をはじめ保健所、大学の歯科医師の先生等に監修をお願いし作成することとしており、虫歯予防に大きな効果を上げることを期待しています。
次に、近年社会的な問題となりつつある風疹(ふうしん)予防についてです。40歳から57歳までの成人男性は、風疹の抗体保有率が低いとされていることから、本年度から3カ年間、無料で、抗体検査・予防接種が受けられます。国の指導により、今年度は、40歳から47歳までを対象として、4月下旬に、対象者612名の方に、無料クーポン券を送付いたしました。無料で受けることができますので、是非この機会に受けられますようお願いいたします。
町立「西川診療所」の状況について申し上げます。条例に基づき平成31年4月設置、4月9日開院し、金田病院を指定管理者として、祝日以外、火曜日・木曜日・金曜日の午前中、診療しています。原則、予約診療としていますが、急患などについては、柔軟に対応していますので、御安心ください。開院して約2ヶ月が経過しますが、地元の方にも好評をいただいていると聞いております。
子育ての関連では、4月から「美咲町子育て短期支援事業」が開始されております。これは、子どもの養育について、保護者の方の疾病その他の理由などにより、家庭において子どもを養育することが一時的に困難になったとき、児童守る施設で養育を行うものです。現在までに申請をされた御家庭はありませんが、1回の利用で7日以内、利用料につきましては、利用する家庭の課税状況にもよりますが、最大で1日当たり5,350円ですので、各家庭の事情に合わせて利用を御検討ください。詳細につきましては「広報みさき」4月号を御覧ください。
町民の皆さんの健康で快適な日々の暮らしの実現は、私が何より願うところです。ただいま御説明申し上げたメニューにつきまして、是非御活用ください。

(教育について)
 続いて教育についてです。
始業式・入学式以来、2か月が経過しましたが、美咲町内の5小学校と3中学校において、仲間づくりを目的とした遠足や校外学習も無事に終わり、いずれの学校も平穏で落ち着いた環境の中で、学校生活が送れていることを嬉しく思っています。
放課後の支援事業の関係では、3地区の児童館に新しく委託事業として「わかくさ児童クラブ」が加わりました。こちらでは、学習支援も取り入れています。これらの施設の活動内容の在り方も検討しながら、「みさきスタイルこども応援事業」として今行っている地域学校協働本部や寺子屋、キッズトライアングルなどの放課後子ども教室、「のびのびサタデー」、「ホリデーわくわく」などの土曜日教育支援を活かし「あらゆる教育の機会」が提供できる美咲流「21世紀型寺子屋」を目指し引き続き研究を進めてまいります。
そして、本町の教育施策上、最重要論点となっている柵原中学校区における学校建設につきましては、新教育長の下で、これまでの議論、経緯を再検証しております。児童生徒や保護者や地域住民にとって、安全・安心・快適で魅力的な学校づくり、そしてこれからの時代を見据えた質の高い教育の在り方を求めて、出来るだけ早く方針を決定したいと考えていますが、今しばらくのお時間をいただきますようよろしくお願いいたします。
ここで2点お知らせがあります。まず、「令和元年度美咲町子ども議会」の開催についてです。今年7月には参議院選挙が予定されておりますが、選挙権年齢が18歳に引き下げられた今、主権者教育の重要性は増すばかりです。その一環として、今年で4回目となる「美咲町子ども議会」を開催いたします。6月18日(火曜日)の午後2時に開会し、約2時間を予定しています。美咲町の将来を担う子ども達に、町政に関心を持ってもらい、町の将来の在り方を考えていただく機会になればと思います。当日は、町内3中学校の3年生が傍聴する中、11人が議長、議員となり、町執行部に一般質問を行います。みさきテレビ、及び告知放送で生中継をいたしますので、是非、御視聴いただきますようお願いいたします。
2点目は、「エイコンスタジアム20周年記念2019年度 岡山県高等学校野球連盟招待野球試合」の開催についてです。皆さんに親しまれ、エイコンスタジアムは今年創立20年を迎えました。20周年記念に際し、美咲町では6月8日(土曜日)から6月9日(日曜日)の2日間にわたり、岡山県高等学校野球連盟を通じ、大阪(おおさか)桐蔭(とういん)高校を招待して春季県大会ベスト4との記念大会を開催いたします。入場料は、おとな500円、中高生100円、小学生以下は無料です。
皆さん御存知のとおり、大阪桐蔭高校は昨年甲子園で春夏連覇を果たすなど、日本屈指の強豪チームです。またとない機会ですので、町内外の多くの皆さんの観戦を期待するとともに、これを機により一層エイコンパークへの親しみを深めていただければ幸いです。

(平成30年豪雨災害からの復旧、防災対策)
さて、今年もこれから出水期に入ります。先月の季節外れの猛暑、全国各地での大雨に見られるように、昨今の気候変動は著しく、豪雨災害への備えがますます重要になっています。
差し当たって、平成30年7月豪雨災害からの復旧状況ですが、現在公共土木施設災害、農地・農業用施設災害について約3割程度が工事完成しています。まだまだ復旧には時間がかかると思われますが、関係者の皆さん方の御理解、御協力をよろしくお願いします。
 また、美咲町には農業用ため池として、ため池台帳に載っているため池が385箇所あり、平成30年7月豪雨災害を踏まえた今後のため池対策の進め方として防災重点ため池を再選定致しました。美咲町では防災重点ため池の数が32箇所あり、これらについては法律に基づき適正な管理、保全を行い、災害の防止に努めてまいります。
 続いて防災対策についてですが、災害時及び通常時の防災支援協力として、今年2月に、NPO法人「コメリ災害対策センター」と災害時物資の供給支援について、5月には、NPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」と災害時、通常時の防災訓練等の支援について協定を結びました。加えて、岡山県建造物解体工事協会とも災害時などに建設機械の応援について、本日午後協定を結ぶ予定です。今後も、災害に備え受援体制の充実に努めてまいります。
 さらに、現在実施中のみさきネット改修事業と並行して、防災カメラの更新を予定しています。こちらについては、準備が整い次第早急に設置し、河川水位の把握、町民の皆さんにとって分かりやすい情報提供を行ってまいります。
 しかし、どれだけ防災体制や応援体制を拡充しようとも、最後に自分自身の命を守るのは町民の皆さんお一人お一人の行動です。先月、私は東京で消防庁主催の「市町村長の災害対応力強化のための研修」を受講してまいりました。マンツーマンで避難勧告・指示の判断や避難所の設置・運営について学ばせていただきましたが、特に住民への呼びかけやマスコミ対応はトップ自らが前面に出て行うべきという教えが印象に残っています。今後、必要に応じて、私自ら町民の皆さんに呼びかけさせていただくことがあるかもしれませんが、その際は空振りを恐れず、命を守る行動を取ってください。
(農林業振興について)
引き続き、農林業振興について申し上げます。3月定例会でも申し上げましたが、本町の基幹産業は何といっても農林業であり、その保護、育成、振興は大変重要であります。
そこで、令和元年度から地域の特産品の栽培に取り組む方を応援する制度を創設いたしました。    
これは、指定する農業振興作物、例えばしょうが等を、販売目的で栽培する農業者の方に補助金を交付し、特産品栽培に取り組む頑張る農家を育成するものであります。
また、鳥獣による農作物被害も深刻な状況となっております。対策として、柵などによる防護と並行して、捕獲・駆除にも力を入れてまいります。猟友会駆除班員の高齢化などを踏まえ、狩猟免許の取得に対し経費の全額を補助することで、猟友会会員の加入数増加につなげ、駆除班員の確保を図るとともに、「箱わな」についても昨年と同規模の20基程度貸与数を確保し設置を進めてまいります。
 加えて、森林の保全も重要な課題です。今年4月より新たに森林経営管理法により森林所有者の経営管理の責務が明確化され、管理が義務づけられました。
 しかし、木材単価の低迷や森林所有者の高齢化など適切に経営管理を実施していない森林が多くみられます。新たな森林管理制度のスタートに合わせ、適切な森林管理を促進することから、国・県の作業道補助事業に上乗せして助成する制度「美しい森林づくり基盤整備事業」を新設するとともに、森林所有者の生産意欲の向上を図るため「間伐材搬出促進事業」を補助単価の見直しで拡充を図るなど、地域の保全と林業経営の安定化を進めてまいります。


(その他(町民生活関係))
ここからは、日々の町民の皆さんの生活に関連する身近なものについて、御説明いたします。
まず、みさきネット改修事業の進みぐあいですが、今年度は2年度目となり、6月からは
約6,500件の宅内工事を約1年かけて行います。来年の東京オリンピック・パラリンピックまでには完了し、4K8K対応の設備をお持ちの家庭では、競技の模様を鮮明な映像で御覧いただけるようになりますのでお楽しみください。
次に、窓口サービスの利便性の向上を目的に今年度中の実施を予定しておりますマイナンバーカードを使用しての住民票等のコンビニ交付サービスにつきましては、関係機関との調整を進め準備を行っているところです。
また、生活環境に関することでありますが、ごみ減量化に伴う取組として、資源ごみの集団回収推進団体奨励金の対象品目に、今年度から古着・古布類を追加いたしております。これは、重量のかさむ古着・古布類を追加することで、資源回収量の増加とごみ処理費用の削減を目的とするものです。集団回収を実施される皆さんの積極的な御協力をお願いいたします。
そして、美咲町環境衛生協議会の皆さんにお世話になり、平成29年度からの3年計画で進めている「マイバック普及事業」では、今年度、柵原地域への配布を予定しており、準備を行っています。
下水道の関係では、昨年度の小瀬地区の舗装復旧工事をもって特定環境保全公共下水道の汚水事業の面整備が完了しました。これで美咲町の農業集落排水事業を含めた下水道事業の一区切りがついたことになります。この整備された地域の方につきましては順次接続をしていただいていますが、未接続の方については早期の接続をこの場をお借りしてお願いいたします。
また、下水道区域以外にお住まいの皆さんにつきましても、国の補助基準額に町費を上乗せしている合併処理浄化槽設置補助金を利用していただき、水洗化・公共用水域の水質の保全を図っていただきたいと思います。
下水道の汚水処理事業は一区切りがついた訳ですが、柵原地域の吉井川流域の内水排除施設を公共下水道事業の雨水事業を活用して進めています。現在は藤原地区の排水路を再整備してゲートポンプ設置事業を行っています。本年度は藤原1号ゲートポンプ設置工事に着手します。2号・3号ゲートポンプについても順次整備し、公共下水道区域内を川上へと、久木・小瀬地区へと整備していく予定です。
その他、今定例会の報告議案に上げさせていただいている平成30年度の非強制聴き取る債権の放棄についてですが、法律上回収困難となったもの及び事実上回収困難となったもの計9件、197,702円についての債権を放棄しましたので報告いたします。私債権につきましては、時効期間を経過した債権も自治体の財産であり、時効債権を回収することは違法ではありません。引き続き時効債権についても請求等を行い、回収を進めてまいります。

(組織風土の改革について)
 最後に、組織風土の改革の状況について御説明申し上げます。
御案内のとおり、本町の諸課題を解決するため、今年4月1日に機構改革を実施いたしました。
 総務関係では、総務課、まちづくり課及び情報交通課を再編し、総務課、理財課、地域みらい課及びくらし安全課といたしました。また、民生関係では、住民課と税務課を統合し、住民ニーズの高い手続きの大半ができるようワンストップ化を図るため、住民税務課といたしました。機構改革を含めた最近の役場内部の様子については、6月10日発行の「広報みさき」6月号で特集記事を組んでおりますので、御一読ください。
新年度に入り早2か月が経過しました。まだまだ軌道に乗りきれていない部分があろうかと思いますが、一層のスピード感を持って、「町民の幸せのために自ら学び、考え、そして行動する役場」を目指してまいります。
関連して、職員の働き方改革について申し上げます。昨年の通常国会で働き方改革関連法が成立しました。特に影響が大きいものは、労働時間関係、有給休暇、均等・均衡待遇であります。これまで我が国の労働法においては、残業させることのできる労働時間については上限が決められていませんでしたが、この上限が決められ、月45時間、年360時間と定められました。また、有給休暇においても、これまでは有給休暇は労働者がその時季を指定して取得するものでしたが、10日以上の有給休暇が付与される労働者については、使用者が5日については時季指定しなければならなくなりました。この他にも正社員とパート労働者の均等均衡待遇の問題など、これまでの働き方が大きく変革することとなりました。今定例会において、職員の残業時間の上限を定めることとする「美咲町職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例案」を上程させていただいておりますので、議員の皆さん方におかれましては、お取り計らいのほどよろしくお願い申し上げます。
 今後、人口の急激な減少が予測される中で、持続可能な役場組織づくりが急務です。そのためには、機構改革や働き方改革といった取組に加え、優秀な職員の確保、育成が必要です。しかし、少子化や昨今の民間求人状況の改善により、若者の公務員離れが著しくであり、人材不足はもとより人員不足に陥っている現状であります。
本町においても、本年4月1日新規採用職員は2名であり、役場全体の職員数は前年比5名減となりました。
 多岐にわたる住民ニーズにお応えするために、優秀な人材を確保するべく津山や岡山で近隣自治体とともに合同説明会に参加するなど、「美咲町役場で働きたい!」と希望する熱い思いを持った若者の確保に努めているところです。
 既に「広報みさき」5月号とホームページでお知らせしていますが、令和2年度採用の美咲町職員を募集しております。採用予定人数は、事務職員5名程度、総合福祉職員3名程度、土木職員2名程度、保育士2名程度としております。「人 輝くまち みさき」の実現に向け、私たちと一緒に働いてみませんか。よろしくお願いいたします。

(終わりに)
 時代は「平成」から「令和」に移り変わり、美咲町にも新しい時代に合わせた新しいまちづくりが求められています。就任以来、繰り返し申し上げていますが、私は、美咲町の誇るべき「人」の力と「絆」の強さを活かし、「人 輝くまち みさき」という理念の下、「子供から高齢者までの多世代が、お互いに支え合い、活き活きと暮らすことができる地域づくり」を進めてまいります。そして、そのためには、役場から積極的に情報を発信し、町民の皆さんと対話を重ね、共感と納得を得ながらまちづくりに参加していただくことが必要不可欠であると考えています。
 新元号の「令和」は万葉集を典拠とし、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められています。本町においても、町民の皆さんと議会、執行部が手を携え、豊かな文化を育み、美咲町という花をその名のとおり大きく美しく咲かせようではありませんか。
 以上、諸般の御報告とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。

前のページへ戻る
このページのトップへ