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町政報告(令和7年1月)

印刷用ページを表示する 更新日:2025年2月12日更新

令和7年1月 町政報告(TV)

(はじめに)
皆様、こんにちは
新年になりましたので、美咲町政についてご報告いたします。

(美咲町役場の合言葉)
毎年新年の仕事始めでその年の役場の合言葉を示しています。今年は「ええがん みんなでやってみよう!」としました。なにごとも前向きに挑戦していく、そのためにも支えあう、相談しやすい、組織風土にしていこうという思いです。どうぞ1年よろしくお願いします。

(合併20周年)
美咲町は、来たる3月22日に旧中央町、旧旭町、旧柵原町の3町が合併して、20周年の輝かしい節目を迎えます。これを記念して「美咲町合併20周年記念町勢要覧」をつくっています。町が取り組んでいるまちづくりをわかりやすく紹介するとともに、平成17年から20年間の歩みを振り返る冊子も作製します。
この要覧の作製にあたり、町民の皆さまから「美咲町の良いところ、美咲町の好きなところ」について募集したところ、多くの素敵な写真やコメントが寄せられました。ご応募いただいた皆さん、誠にありがとうございました。
また、合併20周年を町民皆様の共通認識とするため記念のロゴをつくりました。申請いただければだれでも利用できます。すでに、民間事業者の方から20周年記念ウェア製作のためロゴ使用の申請があり、売上金の一部は、美咲町に寄付する旨の申し出がありました。ロゴ使用について、詳しくはみさき共創室へお問い合わせください。
美咲町役場周辺を会場に2月16日に美咲チャレンジロードレース大会が、合併20周年プレイベントとして開催されます。
800mのファミリーコースから6kmコースまで各種コースを設定した個人の部、4人1組の駅伝の部など計画しています。
健康づくりの一環とともに、合併20周年の機運を高めるイベントとして開催されますので、熱い走りと応援をよろしくお願いします。

(三大プロジェクト)
次に、三大プロジェクトについてです。
合併20周年を迎えるにあたり、新たなまちづくりの骨格となる50年に一度の大規模プロジェクト、いわゆる「三大プロジェクト」もいよいよ最終段階を迎え、今年度末にはそのすべてが完成する予定です。
すでに完成した義務教育学校「旭学園」、「柵原学園」は多くの注目を集め、開校以来海外も含め150件を超える視察を受け入れています。また、中央地域の多世代交流拠点施設のうち、昨年オープンした物産センターは売り上げが前年同期と比べ20%以上伸び、生涯学習センターの公民館の利用者数は7.2倍に増えています。
この春完成予定の新庁舎は、旭、柵原両総合支所も併せ、DXを活用し「簡単窓口サービス」としてマイナンバーカードなどを利用した書かない窓口とキャッシュレス決済を導入します。
また、「いつでも・どこでも窓口サービス」として、パソコンやスマートフォンなどから、いつでもどこでも申請できる行政手続きをオンライン化します。さらに「迷わない案内窓口サービス」を目指し、案内表示などのデジタルサイネージの設置や、いつでも問い合わせ可能なAIチャットボットの導入を予定しています。
旭地域には旧旭小学校跡に診療所、子ども第三の居場所、総合支所に加え、公民館機能を備えた施設を含む複合施設が今春オープンする予定で、さらなる飛躍への舞台が整います。

(賢く収縮するまちづくり)
この「三大プロジェクト」は旧町ごとの骨格となるとともに、将来の人口を見すえ持続可能なまちづくりを行うための「賢く収縮するまちづくり」(スマートシュリンク)としての取り組みです。
住民生活を守っていくため,規模を縮小しつつも、地域に真に必要な施設は集約・複合化してしっかりと残し、一方で機能が同一の複数施設や分散化した施設を解体撤去することで将来世代に負担を残さない、いわゆる「賢く収縮する」ためのプロジェクトです。
国が7割の財政支援をしてくれる合併特例債は、新たなハコモノ建設のために活用されるのが一般的ですが、本町は解体撤去に多くの合併特例債を活用しています。本年度は一般会計の1割を超える20億円近くを解体撤去費に充てています。こうした取り組みも住民の方の理解なくしてはできません。
「賢く収縮するまちづくり」は、施設の集約や解体を行うことと受け止められがちですが、これからも地域で安心して暮らしていくための地域づくりを行うことが大前提です。
町は、振興計画の「ひと 輝くまち みさき」の理念のもと、地域が主体となって、地域の課題を自ら考え自ら克服していくまちづくり、いわゆる小規模多機能自治による地域コミュニティの再編も進めています。
この中で、地域の絆を深めるとともに、自分たちの地域を今後どのようにしていくのか、何が必要なのかなどを話し合う素地も生まれ、施設の集約化・複合化、それに伴う解体撤去にも理解を示していただくようになりました。
こうしたことが全国のメディアに取り上げられたり、私自身も東京で行われた地方自治関係の学会やセミナーで何度か講演させていただきました。全国4割の市区町村が将来的に立ちゆかなくなる、いわゆる「消滅可能性自治体」とされる中、美咲町がそこから脱却したというニュースも手伝って、自治体情報誌「ガバナンス」やネットメディア「ジチタイワークス」、さらには日本経済新聞で3回連載されました。
こうしたことから町には全国から行政視察が相次いでおり、令和5年度以降の1年半余りで約240件を数えています。
このように多くの方に注目いただいているまちづくりを、引き続き、町民の皆様と一緒になって進めてまいりたいと思いますので、ご理解、ご協力をよろしくお願いします。

(こども・子育て支援)
昨年は美咲ももたろうクラブと「みさキッズ応援自動販売機設置推進に関する協定」を締結し、第1号となる自動販売機をみさキッズパークに設置いたしました。
この自動販売機は美咲ももたろうクラブや飲料水メーカーのご協力により、子育てへの支援を呼びかけるラッピングを施した自動販売機で、この事業は財源確保はもとより、美咲町が子育てを地域ぐるみで取り組んでいるまち、子育てに優しい町への気運づくりにつながることを期待して取り組んでいるものです。
飲料水だけでなくおしめも購入できる自動販売機を生涯学習センターに設置しましたのでぜひご利用ください。
子育て世帯訪問支援事業をスタートさせました。訪問支援員が子育て家庭や妊産婦、ヤングケアラーがいる家庭を訪問し、調理、掃除などの家事、育児の支援を行うことで、家庭や養育環境を整え、虐待リスクの高まりを未然に防いでいくための取り組みです。また、子育てへの不安解消につなげるため妊産婦の方も利用可能な制度となっています。子育てに不安のある方は遠慮せずご利用ください。
旭地域の複合施設に計画している「子ども第三の居場所」は、B&G財団から整備費と3年間の運営費合わせて1億円近い支援を受けて整備しています。
児童館と同様の機能を持つ施設で、英語特区とともに旭地域の教育環境のさらなる充実につながるものであり、「旭学園」と「子ども第三の居場所」がしっかり連携することで、最も人口流出が激しい旭地域で、移住・定住や越境入学につなげていければと期待しています。
柵原鉱山資料館の空きスペースには、「赤ちゃんの駅」を整備しました。だれでも自由におむつ替えや授乳が行えるスペースで、町内ではまきばの館に次いで2番目の設置です。
ぜひ、ご利用ください。

(教育活動・学校開放)
次に、学校の教育活動についてです。本町は現在3地域すべてで小中一貫教育校とし、9年間を見通した教育課程により、地域の特色を活かした系統的な教育活動を展開しています。安全・安心な授業環境のもと、子どもたちは落ち着いた学校生活を送っており、校長をはじめ教職員全員をあげて子どもの健全育成に取り組んでいます。
その結果として、全国・県学力学習状況調査では経年的に見ても安定しており、県北ではトップレベルを維持しています。
学校別では、柵原学園が日本ユネスコ協会連盟主催の減災教育プログラムで全国30校の中の1校に選ばれました。総合学習で取り組んだ柵原地域での災害(水害)の歴史をこれからに生かす減災教育が評価されました。12月には、柵原学園4年生が柵原地域の防災について勉強した成果を、地域の皆様と一緒に防災意識を高めることを目的に発表する「柵原防災教室」が開催されました。郷土学習での「地域」に視点を置いた教育活動の一環です。
10月に旭学園で開催されました全国へき地教育研究大会分科会には、オンラインでの参加も含め200人あまりが参加され、義務教育学校での地域学校協働活動への関心の高さが伺えました。
加美小は、「子供の読書活動優秀実践校」として文部科学大臣表彰を受けており、読書への継続的な取り組みが評価されています。美咲中央小や中央中もコミュニティ・スクールの充実を図り、地域と連携した特色ある教育活動の実践に取り組んでいます。
今後も「学校を核とした地域づくり」、「地域とともにある学校づくり」のもとに、学力向上はもとより、すべての子どもたちの可能性を引き出す、個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指して、子どもたちの資質・能力の向上に取り組んでまいります。

(行財政改革)
町の行財政改革大綱「美咲町経営マネジメント指針 賢く収縮するまちづくり」の推進のため、令和6年度も町民や専門分野の有識者で構成する行財政改革審議会を5回開催する予定で、すでに4回の審議会を開催しました。
町の人口規模に対し、美咲町の予算規模はかなり大きくなっており、将来の人口規模にいかに財政規模をあわせていくかが課題です。今後も公共施設などの縮減・再配置、補助金のあり方や施策の見直しを行ってまいります。

(ふるさと納税)
次に、ふるさと納税についてです。美咲町の魅力発信や返礼品の発掘・見直しなど、多くの方に美咲町へご寄附いただけるよう努めています。
4月から運用を開始した企業版ふるさと納税は、実質1割のご負担で済むことも手伝って、美咲町のまちづくりにご賛同いただいた10を超える企業から、ご寄附の申出を受けています。
また、美咲町では、ふるさと納税制度を活用して返礼品はありませんが、美咲町の方からもご寄附いただける「ふるさとの学校等応援寄附金」を募集しています。町内の小中学校や保育園の施設の整備のほか、乳幼児や児童・生徒が笑顔となる取り組みに活用しますので、町民の方のご寄附をよろしくお願いします。

(官民共創)
次に、官民共創についてです。
昨年度、連携協定を締結した株式会社官民連携事業研究所からの紹介により、12月に株式会社アイドマ・ホールディングスと連携協定を締結しました。
アイドマ・ホールディングスは、育児中のためフルタイムで働くことの難しい方が、在宅で空いた時間を有効に活用して、オンラインで在宅ワークできる仕事の情報を提供する「ママワークス」事業(ある意味現代版の内職ですが)行っている企業です。
今回の協定により、すき間時間を有効に利用して働きたいと考えている方の社会参加を応援する実証事業を行います。
働く「場所」と「時間」を自由に選べる新たな雇用環境を促進させ、地域に活力を生み出していただければと思っていま
す。
町は他に日本郵便株式会社をはじめ、アナザーワークス、天満屋、住友生命、岡山県立大学、日本生命などとも包括連携協定を締結しています。
今後とも官民共創を推進し、連携企業などの協力を得ながら、町民サービスの向上や地域活性化を図るための施策を実施するなど、町民が暮らしやすいまちづくりに取り組んでまいります。

(旭地域多世代交流拠点の愛称)
3月の完成を目指して整備を進めている旭地域多世代交流拠点の愛称を募集したところ、多数の方から応募をいただき、誠にありがとうございました。いずれも旭地域への思いのこもった力作ばかりでした。
選考の結果、愛称を「あさひなた」に決定し、1月の広報紙に掲載しています。中央地域の多世代交流拠点施設の愛称「みさキラリ」とともに、「あさひなた」が町民に親しまれる施設となることを願っています。

(空き家対策)
次に空き家対策についてです。少子高齢化の進展による人口減少に伴い、美咲町でも空き家は増え続けています。
町内には約1,800件の空き家があり、令和5年度に、調査員が現地を訪問し、詳細な実態調査を行いました。
実態調査の結果は、各まちづくり協議会や自治会が独自に調査されている結果と整合を図り共有させていただいています。
また、空き家の所有者に対し、相続登記や適正な管理、解体を促すとともに、居住可能な空き家については、地域の貴重な資源として利活用の可能性を探っているところです。
町は今年度、空き家を改修して賃貸住宅を整備する新たな事業に取り組んでいます。住宅確保の観点と併せて、空き家活用のモデルケースとして位置づけているものです。
空き家に関する問い合わせは、いつでも受け付けていますが、2月15日に空き家問題の専門家を招き個別相談会も開催します。予約が必要ですので、地域みらい課にお問い合わせください。

(重点支援地方交付金)
次に、重点支援地方交付金についてです。物価高騰に負担感が大きい低所得世帯への負担軽減のため、住民税非課税世帯を対象に、1世帯当たり3万円を支援し、18歳以下の子どもさんを扶養している場合は、1人当たり2万円を追加支援することとしています。さらに国の基準で対象とならない低所得者世帯も町独自に支援します。2月中に確認書を送付し、2月下旬には支給を開始する予定です。
物価高騰でご苦労されている方の後押しになればと思っています。

(重層的支援体制整備)
次に、重層的支援体制整備についてです。
令和7年4月から福祉事務所を廃止します。福祉事務所の廃止は福祉の後退ではなく、福祉事務所業務を専門性の高い県に担っていただき、廃止により生み出された人的、物的資源を重層的支援体制に投入することで、より福祉の充実を図るために行うものです。
すべての人々が地域で暮らし、生きがいを共につくり高め合う地域共生社会の実現を目指して、従来の縦割り支援では解決に導くことが難しい複雑で複合的な課題を抱える個人とその世帯に対し、一体的・総合的な支援を行う、いわゆる重層的支援体制整備事業に4月から取り組みます。
令和7年度からは新庁舎で業務も始まります。
社会福祉協議会も生涯学習センターに入居していますので、役場各課や社会福祉協議会との連携による包括的な支援体制をしっかりと築き、福祉のさらなる充実に向けて取り組んでまいります。

(健康保険証)
次に、健康保険証についてです。
12月から、現行の健康保険証は新たに発行されなくなり、健康保険証の利用登録をしたマイナンバーカードを基本とした仕組みに移行されました。
移行後も、現在お使いの健康保険証は最長1年以内の有効期限までご利用できます。美咲町国民健康保険証及び岡山県後期高齢者医療保険証をお持ちの方は、令和7年7月31日まで引き続き使用が可能となっています。
また、マイナンバーカードをお持ちでない方やマイナンバーカードを健康保険証として利用登録されていない方は、「資格確認書」を利用する方法になります。マイナ保険証をお持ちでない方へは町から郵送し、その他の場合は、申請いただくことで資格確認書を交付します。
マイナ保険証をお持ちでない方もこれまでと同様に保険医療をお受けできますのでご安心ください。詳しくは長寿しあわせ課にお問い合わせください。

(北和気郵便局)
マイナ保健証に必要なマイナンバーカードは、取得後約5年で電子証明書が失効するため、役場や支所に来庁し更新手続きをする必要があります。手続き可能な窓口を増やし町民の利便性を高めるため、北和気郵便局でも電子証明書更新などの手続きができるようになりました。
お近くの方はどうぞご利用ください。

(地域福祉計画座談会)
次に、地域福祉計画についてです。
令和7年度からスタートする第2次地域福祉計画の策定に向け、社会福祉協議会とともに12地域で座談会を開催しました。300人を超える町民に参加していただき、ありがとうございました。
私も町と社協の職員も参加させていただき、皆様のご意見をお伺いしました。
前回策定時から5年が経過し、地域の方々の思いがどのように変化し、今の困りごとや、これからの地域のこと、取り組みたいことなどをどのように考えておられるのかお聞きしました。その思いを参考にしながら、住み慣れた町でいつまでも安心して暮らしていけるよう計画を策定してまいります。また、併せて町の第4次振興計画づくりの参考にもさせていただきます。

(介護予防「通いの場」)
美咲町の高齢化率は41%と県内でも高く、要介護認定者数も多い状態にあったことから、要介護認定者数を減らす対策として、フレイル予防の推進を図っています。フレイルとは心身の機能が低下して、健康と要介護の中間の状態になることであり、この段階で適切な対策を行えば、健康な状態に戻ることは可能です。
フレイルを防ぐには、栄養と身体活動、そして社会参加を高めることが効果的です。町は、社会参加と身体活動を進めるため、「通いの場」の設置を進めています。週に1回、住民主体で集まって、健康チェックや健康体操、いわゆる美咲町版「コロバン体操」に取り組み、懇談されています。
町内では「通いの場」が積極的に開催されており、令和5年度の総参加者数は延べ1万人に達し、今年度もさらに多くの方が参加されています。「通いの場」に参加して、体を動かし近所の人との会話を楽しむことで、フレイル予防に効果を表わしているものと思っており、最近、要介護認定者数は減少傾向にあります。
町内の通いの場は21カ所ですが、地域にない場合は助成金制度もありますので、地域でご検討ください。
私も各地の「通いの場」に参加して一緒に体を動かしています。地域で声を掛け合い、フレイルの予防・改善に取り組んで、健康寿命を延ばしていきましょう。

(県産材住宅建設支援)
林業振興と定住促進を目的に、県産材を使った住宅建設の助成額を25万円から55万円に引き上げました。町内の建設業者や木材業者を利用すればさらに25万円を増額します。
県の同様の制度と併せれば最大で112万円の助成となりますので、住宅建設の際はご検討ください。
財源は、森林保全のため新たに創設された森林環境譲与税を充てています。町は県内で初めてこの税の活用方針を定めており、効果的な活用に努めてまいります。

(終わりに)
この冬はインフルエンザと新型コロナが猛威をふるい、インフルエンザは全国で過去最多の患者数となっています。
厳しい寒さが続きますがどうぞご自愛いただき、令和7年が皆様にとりましてよい年となりますことを心よりお祈りいたします。ご清聴、ありがとうございました。


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