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町政報告(令和5年12月)

印刷用ページを表示する 更新日:2023年12月28日更新

(はじめに)
皆様、こんにちは
12月議会が終わりましたので、美咲町政についてご報告いたします。

(新型コロナウイルスなどの感染症)
まず、新型コロナウイルス感染症についてです。過去3年間の傾向を見ると、冬季に感染拡大の波が来る可能性が高く、これからの感染拡大が懸念されています。また、岡山県では12月1日今季初となるインフルエンザ警報が発令され,美咲町内で集団感染が発生しています。
インフルエンザの流行が低調だったシーズンが続いた影響で、インフルエンザの抗体保有割合が低下し、すべての年齢でインフルエンザの流行が起こりやすい状況にあります。新型コロナとともに猛威を振るう事態も考えられます。
町では、重症化の危険が高い高齢者や基礎疾患のある方、中学生以下のお子さんに対して、インフルエンザ予防接種の補助制度を設けていますので、ご活用ください。

(重点支援地方交付金)
次に、重点支援地方交付金についてです。物価高騰の負担感が大きい低所得世帯への負担軽減のため、1世帯当たり7万円を支援します。支給に必要な確認書を対象世帯に送付していますのでご返送ください。
また、エネルギー・食料品価格等の影響を受けた住民や事業者への支援として、住民基本台帳に登録されている町民に久米郡商工会の商品券「かけはし」を1人あたり3千円分送ります。
燃料が高騰しいわゆる2024年問題を抱える一般貨物自動車運送事業または貨物軽事業運送事業を営む方で、申請時に町内に営業所を有する法人または個人事業者に対して、助成金を交付します。さらに学校給食費への支援により、食材と光熱水費の高騰に対応します。
こうした支援が、頑張っておれられる方々の後押しになればと考えております。

(こども・子育て支援)
次に、こども・子育て支援についてです。
2月の「ベビーファースト」宣言に続いて、
10月に「こどもまんなか応援サポーター」宣言を行いました。こども家庭庁の「こどもまんなか」の趣旨に賛同したもので、子どもに関する取組をSNSで「#(ハッシュタグ)こどもが輝くまち美咲」を追加で付けて発信していただくと美咲のPRとなります。ご協力よろしくお願いします。
次に、ファミリー・サポートセンター事業についてです。「こどもまんなか応援サポーター」宣言をしたまちの取組の一つで、急用や病気、残業や休日出勤など、パパ、ママの「困ったな、都合がつかない」に地域の人がこたえる制度です。ファミリー・サポートセンターは、こうした児童の預かりなどの援助を受けたい人(依頼会員)と援助を行いたい人(提供会員)が登録し、育児について助け合う会員組織です。
ファミリー・サポートセンター事業についてはまだまだ認知度が低く、依頼会員、提供会員ともに登録が少ない状況です。地域ぐるみで子どもの成長を支える仕組みですので、町民の皆様の登録をお願いします。

(町政アドバイザー)
次に、町政アドバイザーについてです。町の施策の推進に際し、高度な専門的な知識や経験、優れた見識を活かした具体的な助言・支援をいただくため、町政アドバイザー制度を設けています。
このたびお二人の方に美咲町町政アドバイザーとしてご就任いただきました。
お一人は陳内裕樹(じんないひろき)さんで、内閣府クールジャパンプロデューサー、自治体国際化協会プロモーションアドバイザー、東北芸術工科大学客員教授や日本薬科大学特別招聘教授、そして160もの自治体のアドバイザーに就任されています。特にDX(デジタルトランスフォーメーション)分野でのアドバイスを期待しています。
次に、鷲見英利(わしみひでとし)さんは、内閣府企業版ふるさと納税マッチングアドバイザーや総務省情報化アドバイザー、大阪府四条畷市の特別参与をはじめ、多くの自治体の政策アドバイザーに就任されています。
鷲見さんは株式会社官民連携事業研究所の代表取締役として著名な方で、特にこの分野での助言・マッチングを期待しています。

(官民共創)
次に、官民共創についてです。美咲町町政ア
ドバイザーにご就任いただいた鷲見英利(わしみひでとし)さんが代表取締役を務める株式会社官民連携事業研究所と、「官民連携促進に関するパートナーシップ協定書」を締結しました。
少子高齢化の進展により社会が複雑・多様化し、社会環境が大きく変化する中、従来のやり方や考え方をそのまま踏襲していたのでは地域の抱える課題解決は困難で、様々な分野の多様な人たちとの連携、言い換えれば、町民、NPO、大学、企業などと「官民共創」を推し進める必要があります。
町はこれまでにも令和3年に日本郵便株式会社と令和4年に株式会社アナザーワークスとそれぞれ連携協定を締結しました。アナザーワークスとは行政への複業人材の実証実験として、Webページの改善アドバイザーを2人登用しHPの改善に取り組みました。
今後とも官民共創を推進し、連携企業の協力を得ながら、町民サービスの向上や地域活性化を図るための施策を実施するなど、町民が暮らしやすいまちづくりに取り組みます。

(ふるさと納税)
次に、ふるさと納税についてです。美咲町の魅力発信や返礼品の発掘・見直しなど、多くの方に美咲町へご寄附いただけるよう努めています。
4月から運用を開始した企業版ふるさと納税は、実質1割のご負担で済むことも手伝って、美咲町のまちづくりにご賛同いただいた10を超える企業から、ご寄附の申出を受けています。
また、美咲町では、ふるさと納税制度を活用して返礼品はありませんが、美咲町の方からもご寄附いただける「ふるさとの学校等応援寄附金」を募集しています。町内の小中学校や保育園の施設の整備のほか、乳幼児や児童・生徒が笑顔となる取組に活用しますので、町民の方のご寄附をよろしくお願いします。
年末年始、家族の帰省や親戚の訪問の機会に、ふるさと納税のお声掛けをしてくだされば幸いです。皆様方のご協力よろしくお願いします。

(多世代交流拠点整備)
次に、役場庁舎の移転を含む美咲町多世代交流拠点施設整備についてです。
図書館や公民館などが入居する生涯学習棟、物産センターなどが入居する産業交流棟については令和6年4月の完成を、行政棟については令和6年度末の完成を目指して、建築工事に着手しています。
令和6年度の多世代交流拠点施設内の中央図書館開館にあわせ、視覚障がい者などだれでも文字・活字が平等に読めるような読書環境を整備するため、「美咲町読書バリアフリー計画」を今年度中に策定する予定です。
次に、旧旭小学校を大規模改修し、旭総合支所や西川診療所、児童館、図書館、岸田吟香記念館、訪問看護ステーション、貸しオフィスなどが入居予定の旭地域多世代交流拠点施設については、
この12月から体育館の改修工事に着手し、令和6年12月の完成を目指しています。

(空き家対策)
次に空き家対策についてです。少子高齢化の進展による人口減少に伴い、美咲町においても空き家は増え続けています。
町内には約1,200件の空き家があり、現在、調査員が現地を訪問し、詳細な実態調査にとりかかっているところです。調査員証を携帯した調査員が自宅周辺を巡回しますので、ご協力をよろしくお願いします。
実態調査の日程は、広報みさきや回覧、告知放送等でお知らせしています。
実態調査の結果は、各まちづくり協議会や自治会が独自に調査されている結果と整合を図り共有させていただくことにしています。
そして、空き家の所有者に対し、相続登記や適正な管理、解体を促すとともに、居住可能な空き家については、地域の貴重な資源として利活用の可能性を探っていく予定です。
空き家に関する問い合わせは、いつでも受け付けていますので、気になることがありましたら、地域みらい課までお問い合わせください。

(小規模多機能自治)
次に、小規模多機能自治についてです。小規模多機能自治とは、地域課題に対して「自ら考え、決定し、実行する」地域自治の構築に向けた取組です。
現在、加美まちづくり協議会、打穴協働のまちづくり協議会、大垪和協働のまちづくり協議会、江与味自治会、北和気コミュニティ推進協議会、飯岡地区コミュニティ推進協議会では、小規模多機能自治への移行の準備が着実に進められています。
こうした中、美咲町小規模多機能自治組織の認定第1号の倭文西まちづくり協議会が、国土交通省と関係団体が共催する令和5年度「地域づくり表彰」で「国土計画協会会長賞」に輝き、12月14日に表彰式を行いました。
地域の生活課題の解決に向けて、若者や高齢者ら世代を超えて地域住民が積極的に参加した取組が大きく評価されました。
引き続き、その他のまちづくり協議会においても、小規模多機能自治に取り組んでいただけるよう支援するとともに、それぞれのまちづくり協議会の取組が活性化されるよう、横連携についても働きかけてまいります。

(教育活動・学校開放)
次に、学校における教育活動についてです。本町は現在3地域すべてで小中一貫教育校とし、9年間を見通した教育課程により、地域の特色を活かした系統的な教育活動を展開しています。安全・安心な授業環境のもと、子どもたちは落ち着いた学校生活を送っており、校長をはじめ教職員全員をあげて子どもの健全育成に取り組んでいます。
その結果として、全国・県学力学習状況調査では経年的に見ても、本町の児童生徒は安定して県北ではトップレベルを維持しています。
今後も「学校を核とした地域づくり」、「地域とともにある学校づくり」のもとに、学力向上はもとより、すべての子どもたちの可能性を引き出す、個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指して、子どもたちの資質・能力の向上に取り組んでまいります。
柵原学園の整備につきましては、工事は予定通り順調に進んでおり、進ちょく率は現時点で75%程度となっています。
プールが完成し、外装工事はおおむね終了しており、内装工事、舗装工事や防球ネットの設置など外構工事に取りかかっています。
一方でこれまで多くの地域の方が学び、伝統を築かれた柵原西小学校、柵原東小学校、そして柵原中学校は、間もなく閉校を迎えることになりました。この3校を卒業された皆さんや、地域の方に、最後の見納めをしていただこうと、正月の1月2日の午後と3日の午前に学校開放します。
思い出がいっぱい詰まった学び舎を見学できる最後の機会ですので、ぜひ足をお運びください。

(津山南道路について)
次に、国が進める津山南道路についてです。津山南道路は地域高規格道路「空港津山道路」の一部を構成し、美咲町打穴中から津山市平福に至る延長5.4kmの道路であり、津山市へのアクセス向上が期待されます。
今年度、美咲町工区における用地買収が完了したことから、12月12日には地元説明会が開催され、13日から工事が始まりました。
今年度は樹木伐採が中心で、建設機械の進入路を真菰池(まこもいけ)付近から樹木伐採場所まで整備し、伐採樹木の搬出を行うとのことです。

(DX)
次にデジタルによる変革、いわゆるDXへの取り組みについてです。少子高齢化、人口減少、労働生産力の減少など社会環境が大きく変化する中、行財政サービスの担い手不足に加え、地域課題も複雑・多様化しており、デジタルを活用した課題解決に取り組む必要に迫られています。
4月に私を本部長とする美咲町DX推進本部を立ち上げ、「住民の心豊かなくらしを実現するデジタルを活用した変革のまちづくり」を目指し計画策定に取り組みました。計画では「子育て」、「買い物・移動」、「健康」、「行政サービス」の4つを重点分野として絞り、15の取組を計画に盛り込み、10月に「美咲町DX推進計画」を策定しました。
来年度完成予定の新庁舎開庁に向け、「簡単窓口」、「迷わない案内窓口」や、子育てアプリの本格導入、買い物サポート、健康ポイントアプリの導入などの実現を目指して、取り組んでまいります。
DXを推進するためには、町民の皆様にもデジタルを活用していただく必要があります。
町は6月に自治会に対してデジタルに関する意向調査を実施したところ、地域課題の解決と併せスマホの使い方を教えてほしいなど多くの要望をいただきました。
現在、各地へ出向き、スマホ教室を行っています。ご希望がある場合は、生涯学習課へご連絡ください。

(介護予防「通いの場」)
美咲町の高齢化率は41%と県内でも高く、要介護認定者数も多い状態にあったことから、要介護認定者数を減らす対策として、フレイル予防に取り組みました。フレイルとは心身の機能が低下して、健康と要介護の中間の状態になることであり、この段階で適切な対策を行えば、健康な状態に戻ることは可能です。
フレイルを防ぐには、栄養と身体活動、そして社会参加を高めることが効果的です。町は、社会参加と身体活動を進めるため、「通いの場」の設置を進めています。「通いの場」は週に1回、住民主体で集まって、健康チェックや健康体操、いわゆる美咲町版「コロバン体操」に取り組み、懇談するものです。
町内では「通いの場」が積極的に開催されており、令和4年度の総参加者数は1万人に達し、今年度もさらに多くの方が参加されています。「通いの場」に参加して、体を動かし近所の人との会話を楽しむことで、フレイル予防に効果を表わしているものと思っており、最近、要介護認定者数は減少傾向にあります。
町内には20か所の通いの場が設置されていますが、地域に「通いの場」が設置されていない場合は、助成金制度もありますので、地域でご検討いただければと思います。
地域で声を掛け合い、フレイルの予防・改善に取り組んで、健康寿命を延ばしていきましょう。

(地域おこし協力隊)
次に、地域おこし協力隊についてです。11月にミサキアエルプロジェクトの報告会がありました。現在、美咲町の地域おこし協力隊は、コーディネーター1人を含め6人が活動しており、今年度中にあと2人が着任する予定です。
主な活動内容は、原田のミサキアエルの運営やSNSを活用した情報発信、大垪和西の棚田再興や地域交流拠点の整備、麹菌を活用した新商品の開発や料理教室の開催、鉄道遺産である旧片上鉄道を活用した地域活性化、打穴中にある古民家の改修、ナチュラルワインづくりなどに取り組んでいます。
12月にミサキアエルでサスティナブルキッチンと銘打ち、余った野菜を持ち寄る即興料理パーティーが開催されました。普段食べている野菜が今まで食べたことのない料理に変わり参加した皆さんは興味津々に料理を堪能しながら交流していました。こうした人々が集い、交流できる場をもっと増やしていければと感じました。
なにか企画される場合はお気軽に地域おこし協力隊に相談していただければと思いますし、さらに美咲町での起業を目指す隊員を募集していきます。

(植樹祭)
次に、植樹祭についてです。全国植樹祭は、豊かな国土の基盤である森林・緑に対する国民的理解を深めるための中心的行事として、昭和25年から開催されています。
令和6年5月26日に「ジップアリーナ岡山」を式典会場として、「晴れの国 光で育つ 緑の心」をテーマに第74回全国植樹祭が開催されます。その植樹祭にむけた開催機運を盛り上げるため、9月11日から15日の間、役場1階ロビーに「木製地球儀」を展示したのに続き、11月27日には加美小と美咲中央小の児童代表と「みさキッズパーク」で記念植樹を行いました。
植樹した樹木は、「コデマリ」といわれるバラ科の低木で、小さな花を多くつけることから、多くの子どもの健やかな成長の願いをこめて植樹しました。順調に育てば、春ごろ花が咲くようです。みさキッズパークを訪れた時には、ぜひ散策してください。

(岸田吟香と「食堂かめっち。」)
令和5年は岸田吟香生誕190周年の節目にあたります。
栃原に生まれ、幕末から明治期の文明開化の時期を前向きに生きた吟香は、美咲町が生んだ時代の先駆者でありました。
吟香が31歳の時、現在の兵庫県播磨町出身であるジョセフ・ヒコらと日本で初めての民間主導による新聞を創刊したのを記念し、新聞週間にあわせて10月に記念イベントを開催しました。播磨町長をはじめ多くの参加者があり、あらためて吟香さんの偉大さとその人気を感じました。
岸田吟香は一説によると日本で初めてたまごかけごはんを食べて広めたとされており、このことにちなみ、たまごかけごはん発祥の地として美咲町を売り出していることは、ご存じのとおりです。
たまごかけごはんのまち美咲のシンボルといえば「食堂かめっち。」です。「食堂かめっち。」は平成20年1月に開店し、今年で16年目を迎え、全国でも「たまごかけごはんの聖地」と言われるほどになりました。おかげさまで「食堂かめっち。」の来場者が12月17日に100万人を達成しました。
これを記念し令和6年1月5日から2月29日まで、「たまごかけごはん」を1杯100円で販売するイベントが予定されています。
ぜひ、ご当地グルメ、「たまごかけごはん」を食べに「食堂かめっち。」へおこしいただき、引き続きご愛顧をくださいますようお願いします。

(終わりに)
令和5年5月に新型コロナウィルス感染症が2類から5類に変更され、今までの閉塞感から徐々に解放され、日常が回復してまいりました。秋には4年ぶりのイベントも多く開催され、各地で交流とにぎわいが戻ってきました。
令和6年は、柵原学園の開校、中央地区に産業交流棟と生涯学習棟がオープンし、旭地域には多世代交流拠点が完成する予定で、まちが大きく前進する年になります。
地域づくりの主役は、何といっても町民の皆さんです。町は皆さんが笑顔で過ごせるようしっかりと伴走支援し、さらに安全・安心で住みよいまちとなるよう努めてまいります。
寒い日が続きますが、風邪など引かないようご自愛いただき、令和6年がみなさまにとりまして輝かしい年となりますよう、心よりお祈りしております。
ありがとうございました。


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