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青野町長 所信表明演説(令和4年12月定例会)

印刷用ページを表示する 更新日:2022年12月12日更新

(はじめに)
 皆様、おはようございます。
 本日ここに、美咲町議会12月定例会を招集いたしましたところ、議員各位には公私御多忙の中、(全員の)御出席をいただき、敬意と感謝を表します。
 私は、このたびの町長選挙におきまして、引き続き町政を担当させていただくこととなりました。誠に光栄なことと存じます。
 今議会は、私の再選後、初の定例会でありますので、所信の一端を申し述べさせていただきたいと存じます。
現在、地域の拠点となるよう、役場庁舎移転を含む多世代交流拠点施設整備、また、旭地域・柵原地域には義務教育学校の開校を進めています。2期目は、これらの施設を計画どおり確実に完成させ、そしてそれらをより有効に活用できるよう事業展開を進めてまいります。特に子育て・教育には力を入れ、少子化対策、人口減対策につなげてまいります。
令和2年の国勢調査の結果では、美咲町は人口減少率が県内ワーストと、少子高齢化が喫緊の課題となっています。人口減対策を行っていくとともに、人が減っても、そこに住んでいる人たちが元気に幸せに暮らせるよう、小規模多機能自治を引き続き進めてまいります。
町民の皆様から寄せられた信頼と御期待にお応えするため、決意を新たにし、町議会並びに町民の皆様の御意見に真摯に耳を傾けながら「ひと 輝くまち みさき」の実現に全身全霊で取り組んでまいる所存でありますので、引き続き格別の御理解と御協力をお願いする次第であります。

(子育て支援策)
 子育て支援策については、2期目の挑戦として、子どもの笑顔が一層あふれる町を目指すことを公約に掲げました。子どもたちの笑顔を応援することは、子どもたちやその保護者のためだけではなく、まちの未来のためであると考えています。子どもたちの笑顔があふれる町は、高齢者や障害のある方をはじめ、町民みんなが笑顔になれるまちであると信じているからです。
 令和5年4月1日には「こども基本法」が施行され、また、国には「こども家庭庁」も設置されることになっています。美咲町でも、子どもの笑顔があふれる町を目指し、子ども・子育て支援策の総合窓口として仮称ではありますが、「こども笑顔課」を新たに設置することを考えています。
 美咲町では、これまでも18歳までの子どもの医療費無料化など、他団体に先駆けた子育て支援策を実施しており、さらにこの度は、将来を担う子供たちのため県北初の小中一貫・義務教育学校「旭学園」や「柵原学園」の建設、そして子育てする親子連れなどの憩いの場として、中央児童公園のリニューアルにも取り組んでいます。
 引き続き、こども笑顔課を子ども・子育て支援の旗振り役とし、「こどもの幸せ最優先」の取組をオール美咲町で実施してまいりたいと考えています。

(多世代交流拠点整備)
 役場庁舎の移転を含む美咲町多世代交流拠点整備については、現在、拠点全体の大まかなレイアウトが決定しました。令和5年6月を目途に詳細な設計を進め、7月より、建設工事に着手する予定です。物産センターなどが入居予定の産業棟、図書館や公民館などの生涯学習棟の建築を先行し、令和6年3月の完成を目指します。役場庁舎につきましては、半年遅れの令和6年10月の完成を予定しています。
 次に、旭小学校跡のリノベーション(大規模改修)による旭地域の多世代交流拠点施設整備については、旭総合支所や診療所、児童館、図書館、岸田吟香記念館、貸しオフィスなど、様々なサービスの入居を検討しており、現在、レイアウトなど、大まかな仕様を決定するため、来年3月を目途に、基本設計を行っています。令和5年度早期の改修工事着手を目指し、引き続き、旭みらいデザイン検討委員会を中心に検討を進めてまいります。

(義務教育学校)
 次に、義務教育学校の進捗状況についてであります。
 旭学園については、既存校舎の1階で1年生から4年生までが使用する教室の改修が終了しています。現在は体育館と2階の改修を行い、2階の改修期間中、中学生は改修の終了した1階の教室を使用しています。令和5年4月の開校に向け、増築棟も含め、順調に工事が進んでいます。また、制服・校歌については、開校準備委員会で協議され、新しい制服、校歌も決定しました。
 柵原学園については、建物の工事請負業者が決定したことから、着工に先立ち、松島議長をはじめ町議会、多くの関係者のご臨席を賜わり、12月6日に安全祈願祭が執り行なわれました。現在は、工事に向けての準備を行っており、予定どおり令和6年4月の開校が迎えられるよう、請負業者に安全かつ迅速な施工をお願いしています。

 いずれも工事期間中は、近隣の皆様、付近を通行される皆様にはご迷惑をおかけしますが、引き続きご理解いただきますよう、お願い申し上げます。両学園の開校に向け、今後も議員各位のご協力を賜わりますよう、お願い申し上げます。

(中央児童公園整備)
 中央児童公園整備は、現在、ローラー滑り台等の除却が完了し、新しい遊具の設置を含む、公園内の施設整備を進めています。具体的な遊具のイメージについては、ホームページ等を通じて広く町民の皆さまにもお知らせしたいと考えています。さらには公園内の野球場側にある公衆トイレの洋式化と水洗化も図ることとしており、公園を訪れた皆さんに快適にご利用いただきたいと考えています。来年の春、リニューアルオープンする中央児童公園が、子育てをする親子連れ、また障害のある方も含め、誰もが楽しめる安全で安心な憩いの場所になるよう取り組んでまいります。

(官民連携)
 子育て・教育とともに、新しく打ち出していくテーマはともにつくると書く「共創」ーであります。社会課題があまりに複雑、多様化する中、行政だけではいかんともしがたい時代に突入しています。一方、企業にとっても将来の見通しが不透明で変化が激しく、これまでのやり方が通用しない時代が経営戦略に大きな影響を与えています。今、確実に言えることは「従来の考え方や、やり方をそのまま踏襲する先に未来はない」ということです。

 私たちはこれまでも役場組織を立て直しながら、2校の義務教育学校、2カ所の多世代交流拠点施設整備、小規模多機能自治、ミサキアエルプロジェクト、行財政改革に取り組むという、小さなまちの大きな挑戦をしてきましたが、ここから先は、さらに一層、町民、NPО、大学、企業、団体との「官民共創」を押し進め、住民の生活を豊かに、企業にとっては新規事業の開発につながり、行政にとっては社会課題を解決するーといった三方よしの関係を築いていきたいと考えています。

(小規模多機能自治)

 次に、小規模多機能自治についてです。
6月16日に、倭文西まちづくり協議会を美咲町小規模多機能自治組織の第1号として認定させていただきました。
 現在、打穴協働のまちづくり協議会、大垪和協働のまちづくり協議会、江与味自治会、北和気コミュニティ推進協議会では、小規模多機能自治組織への移行の準備が着実に進められています。また、加美まちづくり協議会、飯岡地区コミュニティ推進協議会でも、話し合いの場がもたれています。順次、地域住民が主体となって、小規模多機能自治組織への移行が進んでいくものと期待しています。

(ミサキアエル・プロジェクト)
 ミサキアエル・プロジェクトでは、地域課題の解決を地元の人と一緒に進めていく10名のローカルベンチャーを募集しています。現在、「山の仕事」・「6次産業化」など、10のプロジェクトについて募集を開始し、先月末、1名の方の最終面接を実施しています。また、ローカルベンチャーと地元の人との仲介役となるコーディネーターについては、3人のうち2人が決定し、プロジェクトの推進活動を行っています。

(郵便局への業務委託)
 次に、昨年、町民の利便性向上のため、日本郵便株式会社と包括連携協定を締結させていただいたところです。郵便局は、地域に密着した存在であり、現在、美咲町では、8郵便局があります。今後、町内の郵便局に対し、公的証明書の交付、マイナンバーカードの電子証明書発行や、更新などの窓口業務、図書の貸し出し、犬の登録、ゴミ袋の販売など、法の範囲内で可能な行政事務の委託をお願いしたいと考えており、準備を進めているところです。

(若者・子育て世代向け宅地整備)次に、人口減少を最小限度にとどめ、均衡ある人口構成を目指すため、特に若者・子育て世代を中心とした定住促進を図ることは、極めて重要な課題であります。
特に本町に定住する若者などを増やすためには、本町への愛着を高めるとともに、本町で生活の拠点となる場所を見つけられるような受け皿づくりなど、幅広い視点での対策が求められています。
その一つとして、住まいの選択時に、本町を選んでもらえるように良好な住環境を提供することで、若者世代の流出を抑制し、定住促進につなげたいと考えています。
本町では、宅地分譲や住宅新築奨励金、空家活用定住促進事業補助金の支給を進めていますが、その効果は限定的です。
若者定住を見据えた魅力的な宅地供給を目指し、本町主体の宅地整備だけではなく、民間との連携による宅地整備を進めてまいります。
また本町では、1,000件余りの空き家が存在しており、その空き家の管理者や相続人に対し情報提供を進め、相続登記や適正な管理、解体処分等を促進します。
空き家等情報バンクへの空き家の登録件数を増やし、移住定住者の受入体制の充実を図ります。
空き家対策を総合的に推進するため、様々な分野の専門家の方の力をお借りし、利活用に係る新たな施策についても検討してまいります。

(美作岡山道路)

 次に、美作岡山道路についてです。地域住民の方々が心配されている道路建設に伴う内水対策については、先般岡山県と合同で地元説明会を開催し、ポンプによる対応だけでなく、遊水地も併用した手法を地域の皆様に提案したところです。

 今後地域のご意見をいただいた後、方針を決定し、詳細設計を行ってまいります。

 また、柵原地域にある滝谷池については、県が事業主体となり堤体を撤去する工事を実施することとなりました。早ければ年度末には工事に着手すると聞いています。

美作岡山道路美咲工区については、滝谷池、内水対策が複雑に絡み合い事業が滞っていましたが、県と協力し問題解決に向けた道筋ができたところです。

今後は各種対策事業の実施がスムーズに実施できるよう県と協力し、地元との話し合いも十分行いながら1日でも早く道路が開通するよう努めてまいりますので、ご協力の程よろしくお願いします。

(農業振興)

活力ある農業の実現に向けて、農業を取り巻く環境は、農業従事者の高齢化と担い手不足、農産物価格の低迷に加えて、コロナ禍からウクライナ情勢による原油価格高騰に起因する肥料、飼料価格の高騰など非常に厳しい状況にあります。

2期目は、本町の農業施策の推進体制の強化を図ります。そのための役場組織づくりとして、これまでの県農林水産部農産課に加えて新たに農林水産省との人事交流を実施し、農水省からの人材を登用します。

これまで以上に、国の動向に注視しより有利な施策をスピーディーに取り入れ、本町の農業施策の基本的な方向性を定めた「農業ビジョン(仮称)」を策定していきたいと考えています。町からも職員を派遣し、農水省内での人脈づくり、職員のスキルアップにつなげていきたいと考えています。

特産品の産地化については、10年間で出荷数量が2倍、販売金額が3倍となり、栽培面積が約46haに拡大した「ぶどう」をはじめとした特産品の産地化と「美咲ぶどう」のPRに取り組みます。

複数の地域が、農用地保全活動や農業を核とした経済活動と併せて、生活支援等地域コミュニティの維持に向けて取り組む農村型地域運営組織(農村RMO)、いわゆる農業版の小規模多機能組織について、組織の設立・運営を支援していきます。

鳥獣害対策では「NHKスペシャル」でも報道されました「雅ねえ」こと井上雅央氏にご指導いただく取り組みも引き続き行ってまいります。  

防護柵設置による「防(ふせ)ぐ」取り組みと、捕獲により絶対数を減らす「獲(と)る」取り組み、「地域ぐるみ」で取り組む3つの柱で、集落ぐるみの鳥獣対策を進めてまいります。

(重層的支援体制整備事業)
近年、地域や家族など、共同体としての「つながり」が薄れ、生活課題を抱えながらも相談する相手がなく、また制度の谷間で孤立し「生きづらさ」を感じている人が増えてきています。
家族の在り方も大きく変化してきており、介護、子育て、ダブルケア、ヤングケアラー、ひきこもり、孤立死など、生活課題が多様化し、複雑に重なりあっています。
これまでの社会保障制度を現場で支えてきた福祉専門職者や支援者だけでは対応困難なケースが増えてきています。これらの状況に柔軟に対応するため、町の福祉関係課だけでなく全ての課と教育委員会、社会福祉協議会、外部の専門家と一層の連携を図る必要があり、町全体で支援する包括的なケアシステムを令和5年度に構築したいと考えています。

(保健福祉総合計画改定へのアンケート調査)

次に、保健福祉総合計画改定へ向けたアンケート調査についてです。

本町は、健康増進の総合的な推進を図るための指針として「健康増進計画」を、健全な食生活を実践する基本的な指針として「食育推進計画」を、第2次保健福祉総合計画として一体的に策定しています。この計画については、令和6年度からの5年間が新たな計画期間となります。

計画策定の重要な資料とするため、来年1月からアンケート調査を実施し、町民皆様の貴重なご意見をお聞きしながら、新たな計画策定に向けて準備を進めてまいります。皆様にはアンケート調査へのご協力をお願いいたします。

(マイナンバーカード普及促進)

次に、マイナンバーカードについてです。令和4年11月末現在、美咲町の交付率は61.4%で、全国の交付率53.9%を上回っています。令和3年10月から健康保険証としての利用が開始されるなど活用範囲が広がっており、本町としてもカード取得促進の取り組みとして

月1、2回程度休日に申請窓口を開設しています。

また、交付申請を希望される町内の企業や地域の自治会、老人クラブ、サロン、学校等へ町職員が伺い、申請に必要な顔写真を無料で撮影して一括で申請を受け付ける出張申請受付サービスを実施しています。概ね10人以上の団体を対象に事前の申込み受付を行っていますので、是非ご利用いただき、町民の皆様には積極的なカード取得をお願いします。

現在マイナポイント第2弾として、カードを

取得した人や健康保険証と紐づけした人などにポイントを付与するキャンペーンを実施中です。役場では、本庁舎1階に特設ブースを設置するとともに各総合支所でも、マイナポイントの申込サポートを行っています。

マイナンバーカードを使用して住民票の写しや印鑑証明、所得課税証明書を取得できるコンビニ交付サービスを導入しています。役場が開庁していない土日祝日、夜間にも証明書が取得できる便利なサービスとなっていますので、是非ご利用ください。

(新型コロナウイルス感染症)

 新型コロナウイルス感染症の状況について、岡山県では11月から一日の新規感染者数が千人を超える日が続いており、すでに感染第8波に突入したとの専門家の意見もあるところです。
県では今月30日までを「オミクロン株対応ワクチン接種強化月間」として、接種促進の取り組みを進めています。
 本町におきましても、今月3箇所で集団接種を実施し、現在4回目接種率が47%、オミクロン株対応ワクチン接種率が15%となっています。皆様には発症や重症化を防ぐために早めの接種をお願いします。

(生活応援商品券)

コロナ禍におけるエネルギー・食料品価格等の物価高騰等に直面している町民の生活支援と、消費拡大等を目的として、全町民に「美咲町第2次生活応援商品券」の配布を開始しました。

対象者は令和4年11月15日現在、住民基本台帳に登録されている方で、対象者一人あたり4,000円分の久米郡商工会商品券「かけはし」を配布するものです。有効期限は令和5年5月31日となっていますので、早目のご利用をお願いします。また、前回1人あたりお配りした6,000円分の商品券の有効期限は令和5年1月31日になっています

(終わりに)

以上、所信表明とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。

本定例会には14件の議案を提出させていただきます。議員各位の適切なご判断をお願い申し上げます。

(詳細については、副町長から説明させますので、お聴き取りのほど、よろしくお願いいたします。)


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