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町政報告(令和3年12月)

印刷用ページを表示する 更新日:2022年1月13日更新

令和3年12月定例会 町政報告

こんにちは。12月までの美咲町政についてご報告申し上げます。

(新型コロナウイルス感染症)
 新型コロナウイルス感染症の状況について、ご報告いたします。岡山県では9月30日に、まん延防止等重点措置が解除され、10月の1カ月間をリバウンド防止期間として取り組みを行ってまいりました。
 県内での新規感染者数が低水準で推移し、医療現場の負担が改善されたため、10月29日から感染状況を最も切迫度が低い「ステージ1」に引き下げています。
 本町の感染状況については、10月18日町内の障害者福祉施設で県内183例目のクラスターが発生し、町内の関係者4人の感染がありましたが、同日以降の発生は確認されておりません。
 庁舎内の体制については、新型コロナウイルス感染症対策本部を令和2年2月19日に設置し、今年9月28日までに30回の対策本部会議を開催し、緊急事態宣言、まん延防止重点措置の対応等について協議を重ねてまいりました。
 県内の感染状況やワクチン接種推進のため引き続き対策本部の体制は継続し、健康被害の防止に努めてまいります。コロナワクチンの3回目接種については、2回目接種終了後、原則8ヶ月を経過した後に1回接種を行います。先行して接種した医療従事者を対象に12月1日から接種が開始されています。2回目の接種を終えて8ヶ月の期間が経過した対象者から順次接種券を発送する予定ですので、積極的な接種をお願いします。
 寒さが厳しさを増す季節を控え、季節性のインフルエンザの流行や新型コロナウイルスの新たな感染拡大が懸念されます。ワクチン接種後も、3密の回避、マスク着用、手指消毒、換気の徹底など、町民の皆様には引き続き基本的な感染予防対策をお願いしたいと存じます。

(コロナ対策給付金)
 次にコロナ対策給付金についてです。売上高の減少により、公的融資等を借り入れた町内の中小事業者に融資額の合計の10%、上限10万円を支給する「事業者支援給付金」、事業継続を支援するために町内の飲食店、旅客自動車運送業者等に支給する「飲食店等事業者支援給付金」、また、高校1年生を対象としたタブレット端末購入費等を助成する「美咲町高校生等就学支援事業」、これらの給付金の申請期限は2月28日となっておりますので、早めの申請をお願いします。

(機構改革)
 次に機構改革についてです。令和4年4月1日に旭・柵原両総合支所の機構改革を実施したいと考えております。現在、各総合支所の組織体制は、住民福祉課と産業建設課の2課です。これを1課に統合し、新たに地域振興課を設置することにより、物理的な縦割り行政の壁を取り払い、スケールメリットを発揮して住民サービスの一層の向上につなげることを目的としています。

(義務教育学校整備)
 次に、県北初となる旭地域の義務教育学校整備についてです。現在、施設整備について、来年度の着工に向けて、詳細設計を行っています。また、9月の町教育委員会定例会で校名案を「美咲町立旭学園」に決定いただき、12月定例会で議決されました。柵原地域の義務教育学校については、かねてから都市計画法に基づく開発申請を岡山県に行っていましたが、去る11月2日付けで許可されました。現在は、敷地造成のための伐採作業と暗渠(あんきょ)排水の設置などを並行して行っているところです。また、両地域の義務教育学校整備につきましては、各地域、各分野の代表の方々をはじめ、保育園、小学校、中学校の保護者のみなさま、先生方には開校に向けた準備委員会などの場で、大変なご尽力をいただいていますことに感謝申しあげます。

(美咲町多世代交流拠点施設整備)
 次に、役場本庁舎の移転を含む多世代交流拠点施設整備についてです。現在、基本計画に基づく施設の概要を公表し、請負事業者の選定を行っております。本年度中に請負事業者の決定を行う予定としております。

(小規多機能自治)
 次は、小規模多機能自治についてです。美咲町では平成21年度から複数の自治会でつくる13の協働のまちづくり協議会で、地域づくりを進めてきました。
 しかし、この10年間で人口減少や少子高齢化が急速に進み、加えて新型コロナウイルス感染症の猛威により、これまでの日常は大きく変わりました。地域のあり方も変化せざるを得なくなっています。小規模多機能自治の小規模とは、小さな地域のこと。多機能とは、自分たちでできることを増やしていくこと。自治とは、自分たちで決めて、自分たちで担う・行うということです。地域の規模がどんなに小さくても、自分たち自身でできることを少しずつ増やし続けること。その成果として、地域での暮らしが守られ、楽しみを共有し、地域力を高めることに結びつくと考えています。13のまちづくり協議会は、これまでより一歩進んだ組織に変わっていくことが求められています。本年度中に、13地域のうち3地域が中学生以上の住民アンケートを行い、小規模多機能自治による地域に移行できる見込みです。
 こうした流れは過疎地を中心に全国的に進んでいますが、県内では美咲町が先進地です。引き続き、残りの10の地域についても、地域のみなさんと一緒に、小規模多機能自治へ向けて対話を進めてまいります。

(美作岡山道路(内水対策・滝谷池))
 美作岡山道路につきまして、9月28日から30日にかけて内水対策及び道路計画の説明会を飯岡地区で実施いたしました。
 内水対策については、12月議会で債務負担行為が承認されましたので詳細設計を年明けにも発注する予定にしています。排水施設の詳細説明と維持管理方法について地元と協議を重ね、早ければ令和5年度から工事着手する予定です。滝谷池については滝谷池土地改良区と岡山県が、補償について協議中と聞いています。協議が整えば整備方針について、令和3年度末までには示される予定です。

(鳥獣害対策)
 次に、鳥獣害対策について、島根県美郷(みさと)町の鳥獣害対策アドバイザー 井上(いのうえ)雅央(まさてる) 氏を招いて、小原地区と周佐地区でイノシシ対策の講習会を、また江与味地区でサル対策の講習会を行いました。防護柵の効果的な設置方法やサルの追い払い方、いわば鳥獣を寄せつけない、えさ場にしないための方策を指導していただき、小原地区の農家の取り組みは10月にNHK「ラウンドちゅうごく」で放映され、中国地方で紹介されました。
 令和4年度も引き続き井上さんによる講習会を予定していますので、鳥獣害にお困りの地域の方は町産業観光課へお問い合わせください。

(防災士ネットワーク)
 次は、防災士ネットワークについてです。異常気象により近年、全国的に災害が多く発生しています。平成30年豪雨災害では、県内では倉敷市真備地区での被害をはじめ大きな被害が発生し、自助、共助など地域での避難訓練や有事の計画、食料などの備蓄といった日頃の備えや担い手の確保など、防災への取組の必要性が重要となっています。
 町内でも地域の自主防災組織等の活動を支援するため、地域の担い手となる「防災士」の取得に対して助成しており、現在、町内で40人が取得されています。このうち19人の有志が集まり、個々のスキルアップや防災訓練や防災学習など、地域での防災力アップを支援するため「防災士ネットワーク」を組織しました。
 今後は、町、消防団、社会福祉協議会など各種団体と連携して、学校などでの防災学習、地域での防災訓練などに参加し支援を行う予定です。

(内水対策)
 次に柵原地域の内水対策についてです。平成30年豪雨災害では、河川水位上昇により支流や水路からの流水が閉鎖されることから、内水が発生し塚角地域などで床下浸水が発生しました。
 こうした内水被害の軽減を図るため、内水被害の発生した個所へ排水を行う設備として口径150㍉のエンジンポンプを塚角に4基、周佐賀に2基を設置し、さらに被害発生個所へ移動できる100㍉ポンプを塚角に4基、周佐に2基配備しました。
 内水排水が予想される場合や平時からの点検運転については、自治会(自主防災組織)へ委託し、状況に応じて、地域の消防団などと連携を図りながら管理運転を行うことで、地域での災害発生時の連携強化が図れると考えています。
 ちなみに西日本豪雨で被害を受けた塚角地区は県のモデル事業の指定を受けて、要支援者を守ったり、住民に避難を呼びかける仕組みづくり、防災避難訓練に取り組まれ、先日県のフォーラムで先進事例として発表されました。こうした自助、共助による防災への取り組みをぜひ他の地域へ広げていきたいと思います。

(備蓄倉庫)
 異常気象などの際、地域自ら避難所の開設できるよう、町内15カ所に避難所の備品倉庫を設置しました。ガスでもガソリンでも発電できるハイブリッド発電機や段ボールベッド、間仕切り、簡易ベッド、衛生用品などを備えています。
 倉庫管理については、まちづくり協議会へ依頼しています。備蓄しているものについては、避難所を開設した際に戸惑わないよう、日頃から地域での防災訓練で活用していただくようお願いしています。今後さらに必要なものを追加していく予定です。

(運動公園一帯のトイレや照明の改修)
 次は、国のコロナ感染症対策臨時交付金を活用した公共施設等感染防止対策整備事業について報告します。
 中央運動公園総合体育館のトイレ、多目的広場南側と北側の2つのトイレは改修が終わり、皆様にお使いいただけるようになりました。野球場の管理棟のトイレも改修しています。多目的広場は製造が中止された水銀灯からLED照明に変え、省電力に加え、以前よりかなり明るくなりました。引き続き、総合体育館もLEDに変える予定です。
 町は今年度、「町生涯スポーツ推進計画」を策定する予定です。アフターコロナを見すえたスポーツと健康づくりのあり方についても今後、皆さんのご意見をいただきながら進めてまいります。

(年末の大掃除の注意点等)
 年末を迎え、大掃除を行うご家庭も多いかと思います。美咲町の家庭から出る一般ごみは、津山圏域クリーンセンターで処理しています。施設では現在、ごみ量が増え、施設内で処理しきれなくなり、他団体へ処理を委託する状況となっています。その経費は構成する1市4町の負担ですが、本年度から3年間で当初の想定より年6000万円ずつかかると見込まれています。
 大掃除をする機会が増える中、ごみの減量化に向けて、生ごみの水切り、使えるものの再利用、段ボールは分別し100%再資源にーの3つの取り組みをお願いします。ごみの減量化は、持続可能な社会の実現に向けて重要な取り組みです。お一人おひとりの身近な取り組みから達成されますので、ご協力をお願いいたします。

(ふるさと納税)
 令和2年のふるさと納税の寄付は5,241件、約9,000万円となっております。平成30年の約2500万円から毎年約2倍のペースで増え続けています。
 いただいた寄付金は、美咲町のために大切に利用させていただいています。
 美咲町外におられるご家族や親せきの皆様へぜひ、美咲町へのふるさと納税のお声かけをよろしくお願いします。町産のおいしいブドウや棚田米など返礼品をご用意しております。

(マイナンバーカード交付申請)
 マイナンバーカードの交付申請についてです。マイナンバーカードについては、令和3年10月末現在、美咲町の交付率は43.3%で、全国の交付率39.1%を上回っています。令和3年10月から健康保険証としての利用が開始されるなど活用範囲が広がっており、本町としてもカード取得促進の取り組みとして月1回休日に臨時窓口を開設しています。
 また、交付申請を希望される町内の企業や地域の自治会、老人クラブ、サロン、学校などへ町職員がお伺いし、申請に必要な顔写真を無料で撮影して一括で申請を受け付ける、出張申請受付サービスを実施しています。おおむね10人以上の団体を対象に事前の申込み受付を行っていますので、ぜひご利用いただき、町民の皆様には積極的なカード取得をお願いいたします。

(職員定員管理計画と職員募集)
 現在、本町の職員数は210人で、平成17年の合併時と比べて、マイナス29人、12.1%の減となっております。
 しかし、人口規模が近い自治体と比較すると、多いのが現状です。職員構成は、40歳以上の職員が全体の3分の2を占めています。人口減少が加速していく中、職員数も賢く収縮していかなければなりませんが、一方で持続可能な組織体制を維持していくためには計画的な採用を行っていかなければなりません。このため令和2年度末に、「美咲町職員定員管理計画」を策定しました。
こうした計画に基づき、現在、事務職、保健師それぞれ2人程度を募集しており、1月7日まで受け付けます。町民の皆様の幸せのために働きたいという意欲ある方の応募をお待ちしています。

(職員研修)
 自治体職員には、住民からの複雑・多岐にわたる要望に対応する能力が求められています。「自ら考え 自ら行動できる職員」を育成するため、資質向上、能力開発、知識の取得を目的に年度ごとの職員研修計画を立て取り組んでいます。
 令和2年度下半期からは、若手職員による「地域課題解決プロジェクト」が始まり、現在まで、空き家対策、鳥獣害対策、少子化対策、DX(デジタルトランスフォーメーション)など、若手職員ならではの頭の柔らかさと発想で、実現の可能性がある提案をしていただいています。具体的には、おくやみに係る手続きの効率化を提案してもらい、現在おくやみ窓口の実証実験を行っています。
 今後も引き続き、若手職員を中心に「地域課題解決プロジェクト」を実施してまいります。

(人事評価)
 職員個々の能力や実績などを把握し、適材適所の人事配置やメリハリのある給与処遇、活力ある公務組織の実現、さらには効率的な行政運営を行うため、人事評価を行っています。令和元年度から管理・監督職を対象に始め、2年度からは全職員を対象にボーナスに反映させました。今後は、給料に反映することとしています。
 職員の25年勤続の表彰も取りやめます。長く勤めたこと、いわゆる永年勤続で表彰するのではなく、これからは業務外も含めた積極的、あるいは先進的な取り組みに功労のあった職員を表彰したいと考えています。

(終わりに)
 終わりになりますが、最近 心温まる出来事がありましたのでご紹介させていただきます。
 まずはシトラスリボンについてです。コロナ禍で生まれた差別や偏見をすることなく、「地域」「家庭」「職場・学校」の3つの輪を広げていこうと、中央中のボランティアグループがつくり、役場や社協などへ贈られました。
 また、倭文西まちづくり協議会は西川上で空き家の再生に取り組まれており、旭小学校6年生が総合学習として掃除を手伝い、活用法をいっしょに考えているということです。鳥獣害をテーマにNHKで放送された番組では小原地区の皆さんがイノシシを寄せつけないため耕作放棄地の解消などにみんなで取り組み、秋の収穫を迎えられた様子が放送されました。
 いずれも美咲町が目指す、人々のつながりや支えあいによってよりよいまちをつくっていこうという「ひと 輝くまち みさき」の姿です。
人は楽しいところに集まりますし、なんでも行政頼みのまちに未来はありません。町としても住民主体のまちづくりをしっかりサポートしていきたいと考えています。
 以上、諸般の御報告とさせていただきます。年の瀬も押し迫り、寒い日が続きますが、どうぞ良いお年をお迎えください。一年間、大変お世話になり、ありがとうございました。


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