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町政報告(令和2年12月)

印刷用ページを表示する 更新日:2020年12月25日更新

令和2年12月 青野町長テレビ挨拶

今年も残すところあとわずかとなりました。12月までの美咲町政についてご報告申し上げます。

(感染症など)
新型コロナウィルス感染症の状況について、ご報告いたします。全国では一日の感染者数や重症者数が年末にかけて過去最多の感染者数を更新し続け、美咲町でも10月22日の最初の確認以降、9日現在16例の感染が確認されました。
11月14日には町内高齢者通所施設で県内10例目のクラスター(集団感染)が発生したとの県の発表があり、町が管理している屋内の公共施設を一時閉鎖しました。
 これまでのところ、感染者とその家族に対する人権侵害の報告や、インターネットへの書き込み、落書きなどは確認されていません。冷静に行動していただき、感謝申し上げます。 
春から夏にかけてマスクが不足した際には、企業や寺院がマスクの材料を提供していただいたり、多くの手作りマスクを寄せていただき、美咲町のみなさまのあたたかさを感じました。
まだまだ予断を許さない状況ですが、思いやりと優しさを持ち、まち全体でこの難局を乗り切ってまいりましょう。
コロナ禍にあたり、高校生の学習活動や大学生等の学生生活等を応援するための給付や、個人事業主の事業継続のための給付金は、申請期間を延長していますので、お早めにお申し込みください。

(子育て支援センター)
子育て支援のご報告についてです。12月1日、「子育て世代包括支援センター たんぽぽ」を町健康推進課に設置しました。主に妊婦さんから就学前までのお子さんとその家族を中心とした相談窓口になります。
妊娠中の悩みや不安、子育てをしている保護者や家族の相談など幅広く子育てに関する相談に、保健師、栄養士、家庭相談員などが電話や面接、家庭訪問などで切れ目のない対応をさせていただきますので、ぜひご利用ください。
 美咲町は、産婦健康診査、電子母子手帳の発行、産科の病室に宿泊して育児に関するアドバイスやサポートを受けることができる「産後ショートステイ」、将来子どもを生み育てることを望む若年世代のがん患者の方を対象にした「妊よう性温存治療費」の助成などを行っています。
 核家族化、コミュニティーの希薄化といった社会の変化に加え、コロナ禍の中で出産後間もない母親の「産後うつ」のリスク上昇も懸念されています。こうした方々の不安を和らげ、地域全体で健やかに子どもをはぐくんでまいりましょう。

(災害に強いまちづくり)
次に、防災力の強化についてです。10月2日、災害廃棄物等の処理に関する基本協定をエコシステム山陽株式会社と締結いたしました。災害時に発生する大量の廃棄物を処理する必要があることから、町内で廃棄物処理施設を持つエコシステム山陽株式会社と協定を締結し、災害時の迅速な対応を備えました。
また、大手インターネットサービス会社「ヤフー」と防災協定を結び、ヤフー防災アプリを通じ、緊急情報、避難情報を配信できるようにしました。
町内15カ所には防災倉庫を備え、避難所の感染予防に必要な消毒用アルコール、マスク、間仕切り材、段ボールベッド、発電機などの災害用備蓄を進めています。
 
(マイナンバーカード交付申請)
次に、マイナンバーカードの交付申請についてです。マイナンバーカードについては、令和3年3月から健康保険証利用が開始されるなど活用範囲が広がっており、町としてもカード取得推進の取り組みとして8月から月1回休日に臨時窓口を開設し、合計で362人の申請を受け付けました。今後も引続き休日窓口を開設いたします。
また、交付申請を希望される町内の企業や地域の自治会、老人クラブ、サロン等へ町職員がお伺いし、申請に必要な顔写真を無料で撮影して一括で申請を受け付ける出張申請受付サービスを実施しています。おおむね10人以上の団体を対象に事前の申込み受付を行っていますので、ぜひご利用ください。
12月からカード未取得の方へ「申請用QRコード付きマイナンバーカード交付申請書」が総務省から送付される予定ですので、オンライン申請もご活用いただき、町民の皆様には積極的なカード取得をお願いします。
現在、町民の取得率は23%で県内自治体で3番目になっています。

(観光振興)
 次に町の観光振興についてです。
 これからの美咲町の観光振興を担う組織「美咲DMO(仮称)」の設立に向けた検討会が立ち上がっています。6月25日の初会議を含めて4回の会議と先進地の視察を行うなど精力的に活動が行われています。
また、会議には昨年度設立された庄原観光推進機構の副本部長をお迎えし、先行する事例として毎回貴重なアドバイスをいただいています。
観光協会や推進組織のないわがまちでの新たな組織づくりは、手探りで進めることになります。
検討会のメンバーにより様々なご意見やご提案をいただく中で、美咲DMOは地域の「稼ぐ力」を引き出し、地域への誇りと愛着を醸成する地域づくりの司令塔としての役割を果たせるよう活動し、地域が稼げる仕組みづくりによって、地域経済を持続的に成長させることを目的とするよう考えております。
また、検討を重ねる中でようやく組織の骨格も形になりつつあります。今後、議論を一層加速させ令和3年4月1日の候補法人登録に向けて全体像の取りまとめを行い、アフターコロナの状況を見すえながら事業を進めてまいります。

(行財政改革)
11月26日、第4回行財政改革審議会を開催しました。第1回、第2回、第3回から引き続き、委員の皆様から、ご意見をいただき活発な会議となりました。
第4回では、行財政改革大綱の素案を審議していただきました。今年度中に行財政改革大綱案をまとめ、答申していただく予定で作業を進めてまいります。
町の人口は、合併から2割減っていますが財政規模は縮小していません。公共施設もほぼそのまま残っており、今ある公共施設を維持管理していけば20年間で200億円が必要になるとの試算もあります。
町の歳入の大半を占める地方交付税は合併後のピーク時から10億円減っており、この先人口と税収が減っても未来に負担を残さず、このまちが維持し続けられますように町民のみなさまと進めてまいりたいと思います。
(旭地域の拠点整備と義務教育学校の創設)
次に、旭地域の拠点整備についてです。住民座談会、ワークショップ、旭みらいデザイン検討委員会での検討を経て、旭総合支所と旭町民センターを除却(解体撤去)し、新たに旭地域の町民のみなさんの交流とにぎわいが生まれる施設を整備していくという方向性が決まっています。
一方、旭地域のまちづくりを話し合う中で、小学校と中学校について、現状のままでは児童生徒の減少に歯止めがかからず、やがて旭地域から学校が無くなってしまうのではないか、学校が無くなれば過疎化と人口減少が、さらに加速するのではないか、という心配の声が日増しに大きくなってきています。
町はこの秋、旭地域の4カ所で、旭地域の小中学校のあり方についての意見交換会を開催するとともに、住民アンケートを行いました。
その後、11月17日には町と町議会に「旭地域の小中学校存続についての要望書」が、旭小・中学校PTAと旭保育園保護者会から提出されました。
アンケートでは「旭地域への学校の存続」を望む意見が87%を占め、こうしたご意向やこれから先の児童生徒数の減少を見すえたうえで協議を重ねた結果、旭小学校と旭中学校を統合し、新たに小中一貫9年制の義務教育学校を設置する方針を定めました。令和5年春に開校するスケジュールで進めていきたいと考えており、予定通り進めば県北初の義務教育学校になります。

 (仮称 多世代交流拠点整備基本構想案の策定)
次に、町中心部の拠点施設のあり方についてです。
当初は、老朽化が著しい役場本庁舎を最優先に整備していく考えでした。
しかしながら、町民のみなさまからのご意見や、美咲町みらいデザイン検討委員会での検討を進めていく中で、人口減少と少子高齢化が進行している美咲町の現状や、将来展望を踏まえたうえで、美咲町の特色を生かし、世代や分野を超え、こどもからお年寄りまで、障がいのある人もない人も、みんなが交流し、にぎわいが生まれ、地域の活性化が促進される、新たな拠点をまちの中心に整備していくことが重要である、という方向性が見えてきました。
このたび、美咲町みらいデザイン検討委員会での検討を経て、本庁舎と保健センターを含む町中心部の拠点整備の基本的な方向性を「(仮称)美咲町多世代交流拠点整備基本構想(案)」としてとりまとめました。
広く町民のみなさまからのご意見を取り入れるため、パブリックコメント(意見募集)を実施しています。詳細につきましては、広報みさき12月号をご覧ください。本庁、各総合支所、図書館に置いてあるほか、町のホームページや告知放送、みさきテレビでもお知らせしていきます。
併せて、高校生や大学生、新成人を含む住民アンケートを実施してまいりますので、ご協力をよろしくお願いいたします。
美咲町の中心に多世代が交流できる拠点を整備し、新たなまちの魅力を開花させ、美咲町ならではの、みらいを育んでいくことをめざします。
(ふるさと納税)
令和元年度のふるさと納税寄付額は、前年から約2倍の5198万円となりました。県内自治体有数の伸びとなり、納税していただいた町外在住者にお礼申し上げます。
 さて一番人気のブドウについては、今月から来年の受け付けが始まります。他にも和牛や美咲どり関連商品、棚田米、えごまセット、みまもり訪問サービス、野草茶、美作ひのき製品、木製ボールペンなど、美咲町ならではの魅力的な返礼品がたくさんありますので、町外在住の出身者やご親族、友人、お知り合いに美咲町へのふるさと納税を呼びかけていただけたらと存じます。
(終わりに)
 今年は年初から、新型コロナウィルス感染症が世界中に流行し、これまでに経験したことのない一年になりました。楽しみにしていた各地のイベントや行事、小中学生の修学旅行が中止になったりと、寂しい年になってしまいました。また、
突然の学校休業や、施設の閉館などで大変ご迷惑やご不便をおかけしました。
来年こそはコロナが収束し、通常の生活ができるようになることを願ってやみません。
美咲町も3地域それぞれのプロジェクトと行財政改革が動き出し、令和3年は将来のまちのあり方を左右する大変重要な年になります。その名の通り、「美しく笑顔の咲くまち」が実現しますよう、未来に向けた挑戦を続けてまいります。
コロナ禍の中で寒い日が続きますが、どうぞよい年をお迎えください。1年間お世話になり、誠にありがとうございました。


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