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町政報告(令和2年8月)

印刷用ページを表示する 更新日:2020年8月28日更新

令和2年8月 青野町長テレビ挨拶

 美咲町長の青野高陽です。新型コロナウイルス感染症予防と経済対策を柱とした総額5億円の補正予算が成立しましたので、8月の町政報告をさせていただきます。

(コロナ関係)
まず初めに、新型コロナウイルス感染症についてご報告いたします。岡山県では7月中旬から県全域でコロナ感染が相次ぎ、接待を伴う飲食店でのクラスター感染も発生するなど、感染が拡大しています。
新型コロナウイルス感染症は、若者では、無症状か軽い症状のことが多く、気づかないうちに他の人に感染させてしまうことが分かっており、高齢者など、重症化リスクの高い人への感染拡大も懸念される状況です。

 これらを踏まえ、町では、9月6日に予定していた美咲町防災訓練について、町全体での訓練を中止することとしました。昨年度の参加を越える規模の訓練となるよう企画しておりましたが、大変残念です。同日には多くの自主防災組織が訓練を予定していただいておりますが、もし実施される場合には、三密を避け、最小限の訓練としていただきますようお願い申し上げます。
イベントについても、8月13日開催予定の第15回久米郡ふるさと夏まつり、10月18日開催予定のたまごまつり第12幕、11月下旬開催予定の美咲町産業祭ぽっぽまつりについて、それぞれ主催者が中止の判断をされました。大変残念ですが、感染拡大防止のため何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。

 役場では、毎週金曜日の正午に、最前線で拡大防止に努めておられる、医療・福祉関係者、生活を支えるエッセンシャルワーカーなど、私達の生活を守ってくださっている方々に対し、感謝の意を込めて拍手を送らせていただいております。フライデーオベーションというもので、4月から続けています。
あらためまして、この場をお借りして深い敬意と感謝を述べさせていただきます。誠にありがとうございます。
町民の皆様におかれましては、どうぞ引き続き感染拡大防止にご協力をお願いいたします。感染者と濃厚接触の心配がある場合や、少しでも発熱や、のどの痛みなどの症状がある場合には、ただちに保健所に相談してください。
若い方の多くは感染してもほとんど症状がありません。ご高齢の家族と同居しているなど、高齢者と接触する機会のある方は、特に慎重な行動をお願いいたします。

(報告事項)
 次に、6月定例会から現在までの町の出来事についてご報告いたします。
 役場本庁舎の整備に向け、7月7日に職員による検討会議を立ち上げました。老朽化や防災機能など、役場として必要な行政機能の検討を始めます。
当然、町民の皆様のご意見、外部有識者のご意見もお聞きしながら検討してまいります。そのための「美咲町みらいデザイン検討委員会」の設置に向け、準備を進めてまいります。同時に、職員が各地域やグループなど小人数の集まりに出かけ、ご意見をうかがっています。
庁舎整備のための有利な財源は、「合併特例債」しかありません。合併特例債を活用できる期限は、将来延長されない限り、令和6年度末(令和7年3月31日)です。それまでに整備を完了する必要があります。
時間は限られていますが、その中でも丁寧な説明、ヒアリングをしながら進めていきたいと思いますので、どうぞご理解、ご協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

(義務教育学校)
 柵原地域に建設を予定しております義務教育学校については、令和6年度の開校に向けて準備を進めています。去る7月21日には、開校準備委員会を立ち上げました。今後、校名、校歌、制服、カリキュラム、施設、学校行事、通学についてなど、開校に向けて必要な事項について、それぞれの専門部会で検討していただきます。
 「地方創生は教育・人づくりから」という強い思いのもと、「自ら学び・共につながり・みんなの夢を育む」義務教育学校、夢のある素晴らしい学校にしたいと考えておりますので、町民の皆様の応援をよろしくお願いいたします。

(かめっち)
たまごかけご飯の店「食堂かめっち。」の状況についてご報告いたします。新型コロナウイルス感染症拡大防止の一環として、4月から休業しておりましたが、改装を経て7月3日にリニューアルオープンいたしました。
 改装後は「三密」を避けるため、店内の席数を減らすとともに、隣接する黄福広場を飲食スペースとして活用し、安全に食事いただけるよう配慮いたしました。
また、メニューについても見直し、お客様ご自身が釜でご飯を炊いて召し上がっていただく、より魅力的なたまごかけご飯のメニューも提供を始めました。
「食堂かめっち。」は、さらなる集客力の向上を通じて、美咲DMO(地域観光組織)の核となることを期待しています。

 行財政改革の取組についてご報告いたします。今年度中の行財政改革大綱に向け、役場内で対策本部会議を月1回のペースで開催しています。美咲町は、合併直後の大規模事業により地方債発行残高がピーク時で約226億円ありました。発行残高は年々減少してきておりますが、これから義務教育学校を始めとする大規模事業が控えており、財政破綻しないように事業を進めていく必要があります。
 歳入の大半を占めている地方交付税については、合併後から続いていた優遇策である算定替えが昨年度までで終わり、多い時から比べれば普通交付税10億円が下がっています。第三次振興計画で「賢く収縮する」とうたっているように、減少する人口に合わせた適正な財政規模はどれぐらいか、歳入が縮小する中で、歳出をどこまで抑えられるかがポイントになってきます。
 合併前から旧町ごとにある公共施設の建物については、減らすことなく保有し続けている一方で、修繕が行き届いておらず適正な管理ができていません。町民一人あたりの公共施設の面積は、全国平均の3.42㎡を大きく超え、7.19㎡であり、このまま建物を保有、建て替えを続けていくと、今後40年間で維持管理に毎年10億円の予算がかかると見込まれています。
 町道、上下水道の水道管、光ファイバーなどのライフラインは、町民の皆様の生活に直結しています。これは人口減少に合わせて集約や減少することが非常に難しい施設です。これらの維持と更新には財政的に大きな負担となります。
 かなり厳しい状況ですが、今ここで手を打てば、新型コロナウイルス感染症などをはじめとする激しい社会の変化に対しても、将来的に対応できるだけの体力を得ることができます。
 子どもやお孫さんが大きくなった時に、「あのときの大人たちは良く考えて決断してくれた」と言ってもらえるよう、一緒に考えていきましょう。

(地方創生交付金二次配分)
 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の、二次配分が国から示されたことにより、今回補正予算案を編成し、7月29日に招集した議会臨時会において承認されました。
 交付金の額は、一次と二次、県の交付金を合わせると約4億8千2百万円であり、今議会に提案の補正予算は、交付金以外も含めて、約5億円の規模となっています。
売り上げの減少した個人事業主向けの給付金等、前回の6月定例会での議論を反映しつつ、感染症の拡大防止、事業継続や生活の維持を図るとともに、「新しい生活様式」を踏まえた地域経済の活性化を目的としております。

 補正予算の主なものについてご説明いたします。感染症拡大防止として、避難所の感染症予防に必要な消毒用アルコール、マスク、間仕切り材、段ボールベッド等の災害用備蓄を充実・強化します。
 ふれあいサロン、通いの場など、高齢者の方が楽しみにされている場でも安心して活動いただけるよう、アルコール消毒液やフェイスシールドなど、感染症予防に必要な資材を用意いたします。
 小中学校、保育園でも、子どもたちが安全に過ごせるよう消毒液等の資材の確保や、三密を避けるための環境整備の予算を計上しています。
 その他公共施設についても避難所となる施設を中心として、衛生面の改善を進める予定としております。コミュニティセンターや老人憩いの家のトイレなどについて、緊急性・利用頻度の高いものから順に改修を実施していきます。

 中学生が楽しみにされていた修学旅行についてですが、全国的な感染者数の増加や、旅行先での感染リスクを考慮し、大変残念ですが中学生の修学旅行は中止とさせていだきました。中止に伴うキャンセル料などは町が負担いたしますので、ご安心ください。

 次に、事業継続や生活の維持を図る予算として、給付金予算を複数計上いたしました。
売り上げの減少した個人事業主に対して、事業継続を促すべく支援いたします。前年分の事業収入に対して売り上げが2割以上減少している個人事業主に対して、10万円を支給いたします。
 子育てと仕事を一人で担うひとり親家庭について、休校に伴う子育て負担などが生じていることから、国の「ひとり親家庭臨時特別給付金」とは別に、6月分の児童扶養手当認定を受けている、又は6月末現在でひとり親家庭等医療費受給資格証の交付を受けている家庭を対象に、5万円を町独自に支給します。
 大学生、専門学校生、予備校生など、美咲町出身者で新型コロナウイルス感染症によりアルバイト収入が減少しているなどの厳しい状況を支援するため、5万円を町独自に給付します。
 高校生についても、新型コロナウイルス感染症によりリモート学習環境の構築費用などの支援を目的に、同じく5万円を町独自に給付いたします。
 町民一人当たり10万円給付された、国の特別定額給付金の対象外となる、4月28日以降生まれた方に対しても、町独自に10万円を給付いたします。今年の4月28日から来年の3月31日までに生まれた方が対象となります。それぞれの制度について細かい対象要件がありますので、詳細は役場にお問い合わせください。

 「新しい生活様式」を踏まえた地域経済の活性化としては、感染症対策の次のステージとして、都市部から地方へのリビングシフト(住み方の変化)が進むことを見越して、空き家への移住に対し改修費などを助成するとともに、町の地域経済活性化の布石として手立てを講じます。美咲町内で新たに事業を起こす場合に、設備費などの一部を助成いたします。
 他にも多世代交流を進めるためのスポーツ推進事業、観光資源をPRするためのデジタル情報発信事業なども予算計上しております。

 美咲町は、コロナ禍という未曾有の危機の中でも、大規模プロジェクトである役場本庁舎や義務教育学校、旭地域の拠点整備、DMOの設立に向けた取り組みなど、着実に歩みを進めています。
 ピンチをチャンスに変える、コロナに負けない強靭なまちづくりを目指してまいりますので、どうぞ、ご期待ください。

以上、簡単ではございますが、8月の報告とさせていただきます。コロナ感染症が広がっており、美咲町内で感染者がいつ出てもおかしくない状況です。感染症の問題は、だれにでも起こり得ることだということをどうかご理解いただきたいと思います。重症化しない、感染を広げないためにも、少しでも症状が出た場合には、保健所に連絡をお願いいたします。
まだまだ暑い日が続き、湿度も高く熱中症の危険が高まっています。水分を小まめに補給していただき、冷房を効果的に使うなど、しっかり対策を取ってください。ありがとうございました。


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